その眼を借りて 『コレクターのまなざし 柴山勝特集』より
柴山先生の作品を手に取るといつも思うことがあります。その筆先に先生の食い入るような生命への眼差しを感じること。そして、その眼差しは常に愛情が溢れているということ。
北大路魯山人先生を敬愛し、古美術に学び、二代、三代須田菁華に師事した柴山先生。古陶と伝統的な染付・赤絵等の仕事を基礎にしながらも、スケッチブックを片手に写生を重ねた身近な動植物を生き生きと、時にユーモラスに独特な筆致で描いていきます。
雌雄の僅かな違い、成長での変化、季節の移ろい…。スケッチは一瞬を捉えると共に、日常の中から題材を選ぶことで長い時間軸を同時に表現することも。先生の作品にはいくつもの物語が読み取れます。
時にご自身の発見を、我々に喜びながら見せてくれているような、時に深く感動した光景を、静かに語ってくれているような、時に一人大自然の中で思わず笑いだした出来事を、我々に聞かせてくれているような。その作品を通じてまるで先生の体をお借りして自然の中で遊ぶような心地になるのが柴山先生の作品の面白さではないでしょうか。
今回、コレクターの方のご厚意で数多くの柴山先生の作品を一堂にご紹介できる機会となりました。旧作ではありますが、40点近くの作品をご紹介できる機会は中々少なく、スタッフの我々も仕事の合間に手に取りその愛情あふれる作品を楽しんでおります。
こうした暗い話題が続く中、どこかかたくなった気持ちをほぐしてくれるような柴山先生の作品。ぜひ今だからこそ皆様にご覧戴きたい展示会です。
No.4 色絵あわび皿 大 詳細はこちら
No.6 色絵向付 五 詳細はこちら
No.41 染付魚文蓋物 詳細はこちら
No.10 天渡る月の満欠 コーヒー碗 詳細はこちら
No.11 天渡る月の満欠 コーヒー碗 詳細はこちら
No.26 色絵四方小皿 二 「満潮干潮の図」 詳細はこちら
No.30 色絵向付 五 「魚」 詳細はこちら
今回もオンラインにて全作品をご覧いただけます。既に売約済みとなってしまった作品もございますが、ぜひご高覧下さいませ。
【コレクターのまなざし 柴山 勝展】
Exhibition of SHIBAYAMA Masaru
2020年7月31日(金) ~ 2020年8月8日(土) 休業日:8月6日(木)
11:00 - 19:00
於:しぶや黒田陶苑
(巻)
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