『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』 ~2週目 作品紹介~

今年もあとわずかとなってまいりました。
先週の金曜日から開催しております『ひとりたのしむ 昭和陶藝逸品展』を今週も引き続きお愉しみ戴けます。
物故から巨匠に至るまで、昭和、平成、令和の時代を牽引された先生方の作品が、静かに並びます。


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10:金重陶陽 / 備前茶入
陶陽先生はかつて“中心のずれたような、たどたどしい轆轤に味がでる。”というお言葉を残されている。
本作品は不均等な肩の張りや、土の引き上げ方も左右で異なっており小さな中に動きがある。
滑らかな肌に肩の大きな石ハゼ、ランダムに入る細い箆目や、背面下に入る大きな箆目の痕も面白い。
“茶器の中でも、茶入れをつくるのが一番難しい。”と言う言葉も、かつての先生のお言葉の一つですが、この雰囲気ある茶入れは少し肩の力を抜いて愉しみながら作られたのでしょうか。
畳付に分銅印と「𡈽」の彫銘が入る。

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13:金重道明 / 伊部耳付花入
斬新な鋭い造形感覚を持つ花器やオブジェなどを作る事で知られる道明先生ですが、本作品も四方の太さの違う筒型をくびれた部分で捻じり繋ぎ合わせたような形をしている。
重心のある底部には大きく一周箆で削りを入れて、ドッシリとした構えを軽快にしている。
また、上の胴には細かな櫛箆で縦に線を走らせ、上に伸びるような伸びやかさを感じる。
またそれらを繋げる耳は柔らかく滑らかな作りで双方を一体化させている。
底部には叩きの表情が残り、「↑」の印銘が入っている。

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16:三輪龍作 / 愛の為に
今年、隠居され『三輪龍気生』となられた龍作時代の作品。
ハイヒールの作品は、東京芸術大学終了時に初めて発表し、陶芸界を大きく揺るがせた代表的な作品のシリーズのひとつ。
危うい立ち姿は細いヒール先で支えられ、目が離せなくなるような緊張感がある。
尖ったつま先、柔らかそうに作られた花のコサージュ、口縁を飾る小さな花模様、小さな足をそっと引き抜いた直後のような革の歪みの表現。
どこかエロティックで心奪われてしまう。
ヒールの縁には花の押印も一周入り、細部に至るまで細やかに作られている。
今か、今か……と持ち主が現れるのを待つ、シンデレラの靴のようにも見える。

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17:河井寛次郎 / 辰砂壷
灰色がかった鈍い紅色の長春色(ちょうしゅんいろ)の大きな壷。
長春色とは、古く中国から渡来した漢名「長春花」という薔薇の花が色名の由来。
口元は鉄釉で引き締まって見える。
薔薇の色に例えられるだけあって、上品な落ち着きに溢れている。
お庭の緑や、紅く染まった紅葉の葉色にも良く似合っている。
きっとどんなお花もすんなりと受け入れてくれそう。

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19:鈴木治 / 青白磁爐
静かに花開く蓮の花のような香爐。
淀みのない透き通った青白磁の青が邪気を取りはっらってくれそう。
均整の取れた本体にかぶせられた蓋にあしらわれた花弁は動きをもってランダムに施され、一つとして同じものはない「生」を持ったモノの美しさを表しているよう。

 





洗練された作品をご覧戴き、良きエネルギーで頭も、心も、身体も満たされる、年内を締めくくるにふさわしい展示会となっております。
どうぞ皆様、良き“気”を満たしに、ご来苑くださいませ。






※尚、図録、DM掲載外の作品に関しましてはご予約は承れません旨、予めご了承下さいませ。
(葉)




ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展
The Grand masters of Showa era 
開催期間:12月13日(金) ~ 12月24日(火)
休業日:19日(木)
Exhibition : December 13 to December 24, 2019
営業時間:11:00~19:00

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現代の陶芸界の礎を作られた昭和陶藝の巨匠たちの逸品は、今日さらに輝きを増して我々を楽しませてくれます。他では見られない素晴らしい作品を皆様にご堪能いただければ幸いです。
出品作家(敬称略・五十音順)
 
加藤土師萌/金重陶陽/金重道明/河井寛次郎/川喜田半泥子/黒田辰秋/鈴木治/辻晋堂/藤本能道/前田青邨/三輪龍作/森陶岳






京橋 魯卿あん 
Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
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営業時間:11:00~18:00 
定休日:日曜日・祝日


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