モノクロームの酒器〜黒田泰蔵先生

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東京でもだんだんと寒さを感じるようになり、冬に向かって身体も引き締まっていくのを感じます。

山々は彩り、動くのにも快適ではありますが、芯が通るような静寂というものも同時に感じ始める季節でもあるようです。

目に彩りは映えても、求める物は反対に研ぎすまされた空間という今の季節には何が合うかなと思いを巡らせると、こちらのモノクロームの作品がピッタリくるように感じます。



White is the ephemeral emblem of perpetual movement. The white is always present but never the same, bright and rolling in the day, silver and effervescent under the full moon of New Year’s Eve. Between the sea of consciousness and earth’s vast materiality lies this ever-changing line of white. White is the light, the medium of understanding and transformative power.

RICHARD MEIER

(引用元:p.105 TAIZO KURODA』 発行:2009年、発行元:PRESTEL


“白は永久に揺らいでいるような儚さの象徴である。その白は常に在るが、決して同じではない。1日の中で鮮明に移ろいゆき、新年の夕方に現れる満月の下で、銀色に生き生きと輝く。意識の海と、地球の広大な有形物のあわいで、変転する白の線が横たわる。白は光であり、理解する力や変化させる力のある媒介物でもある。”

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これは、上述の作品集に記された建築家リチャード・マイヤーの言葉でありますが、泰蔵先生の白磁は見る程に、ヘアライン程の細い輪郭に現された境界線の危ういほどの繊細な切迫感が押し出されてくるように感じます。

そしてそれは泰蔵先生自身の言葉にも現れています。


Utsu means nothing or emptiness, the void. Wa means the border between nothing and something. I want to make what we don’t see, and that means I must make what we see. My work is a container for what we don’t see.

TAIZO KURODA

(引用元:p.121, 同上)


“「うつ」は無とも空ともいえる空白を意味します。「わ」は無と有の境界線を作るもの。わたしはその見えない物を作りたいのだけれど、それは必然的に見えないものに形を与えるということになる。わたしの仕事は、見えないものを容れる器であります。

黒田泰蔵”




表現はシンプルですが、尽くした試行錯誤が込められたような奥深さを感じる言葉です。


本日ご紹介するものは、徳利と盃です。


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白磁徳利

66,000円(税込)お箱有

7.3/H13.7cm


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白磁盃

38,500円(税込)お箱有

5.5/5.1/H6.3cm


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白磁盃

38,500円(税込)お箱有

7.7/H4.5cm


胴や口元のゆらいでいるようなアウトラインに心が奪われてしまうのは、

高層ビルの上から地上を覗き込むような、命ぎりぎりの本能を突き動かされるような

危うさに似た集中感を求められるからのような気がしています。


この器に注いだお酒の、張りつめた勢いを抑える張力の効いたラインが加わることで、

どんな鼓動を味わえるのか・・・お客様にも是非味わっていただければ幸いに存じます。





盆:太田修嗣

  ハツリ丸盆(栗)

  60,500



他にも作品がございますので、どうぞお問い合わせくださいませ。

また、今回ご紹介した作品集を当苑でご覧戴くことも可能です。


資料室のご案内

https://www.kurodatoen.co.jp/cp_shiryou/taizo_kuroda/




(た)




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