「備前 高力芳照展」 ~作品紹介~

台風が去ってもまだなお停電や断水が続く地域がある千葉県。
年々、自然の猛威を強く感じ、なすすべもありませんが、千葉の皆様が一刻も早く日常の生活に戻れますようお祈り申し上げます。


この時期は暑い日もありますが、夜風や虫の音から、またごはんを食べに行くと、新米や秋の味覚が見られるなど、五感で秋を感じるようになりました。

さて、当苑では2年ぶり、10回目となります高力芳照先生の個展が金曜日より始まります。

いつも優しい語り口で、実直な高力先生の、2年に渡るお仕事をご覧いただきたいと思います。



takariki-16-3.JPGtakariki-16-2.JPGtakariki-16-4.JPGNo.16 備前窯変徳利
片側には胡麻が多く降りかかり、掛分のように2つの表情が楽しめる。
まるでさっきまで窯の中に転がされていたかのような臨場感があります。





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No.42 火襷茶碗 / No.40 火襷茶碗
電気窯による火襷は、薪を併用することで還元をかけ、
しっとりと潤いのある肌となっています。
その柔らかい白と火襷のコントラストは美しく、
金重素山先生の元で修業された先生の真骨頂。
登窯による火襷と見比べるのも面白い。
どちらも両掌に収まりが良く、
お茶を飲んだ後もその滑らかな触り心地を楽しめそうです。





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No.82 備前窯変タタキ四方皿
こちらの四方皿は、成形時に叩いて土を固く締め、
その表面に跡を残すタタキの手法。
その跡はまるで
さざ波のようにお皿の上をはしります。
かなり大きめなので、
ご家族やご友人で集まったときの魅せる器に。






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No.75 備前タタキ長方皿
くっきりと赤く出た牡丹餅、おぼろ月のような牡丹餅、
いろいろな時期の「月」を愛でるような。
お食事のメイン料理や、八寸のような盛り合わせなど、
用途が多そうな長方皿です。





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No.90 火襷鉢 / No.92 火襷鉢
こちらも写真ではわかりにくいですが、
サラダをどっさりと盛れるようなサイズ。
お茶碗に見せる土肌とはまた違い、日常使いをイメージさせます。






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No.71 備前窯変鉢
窯変と牡丹餅のバランスが心地好い。
大振りな器に関わらず、手取りは思ったより軽いので
お茶事の菓子器にも。






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No.20 備前瓢徳利
No.57 備前窯変酒呑 / No.63 備前酒呑
まるでアフリカの地平線に沈む太陽のような赤。
徳利全体をひとつのキャンバスのように大胆に魅せます。
口縁に向かって出たカセも素晴らしく、
お酒を含むとどんな景色に変わるのか。
想像するだけでお酒がどんどん・・・飲み過ぎ注意です。





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No.111 備前窯変酒呑 / No.68 水玉酒呑
窯に置かれた向きがはっきりとわかるほど、
よく流れた胡麻をたたえる酒呑。
見せどころは窯に置いたときに付いた砂。
抜群の景色となっています。

一方の水玉はガラッと雰囲気が変わり、
小ぶりで使い勝手が良さそう。
女性の手にも収まりやすい。





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No.103 備前窯変ビール呑 / No.104 備前窯変ビール呑
どちらもよくカセており、轆轤目も美しい。
側底部の削りもアクセントとなっています。
口作りも薄く出来ており、
泡が命のビールがより美味しく飲めそう。




先生のお人柄を表わすような優しい土肌でありながら、
火のチカラをまざまざと見せつける窯変の数々。
どの作品にも、先生の中に秘められた焼きものへの強く熱い想いが現れています。

静かなる炎。ぜひ感じていただきたいと思います。
ご来苑お待ちしております。

※尚、図録、DM掲載外の作品に関しての事前のご予約は承れません旨、予めご了承下さいませ。





【備前 高力芳照展】
2019年9月20日(金)~24日(火)
11:00~19:00
会場:しぶや黒田陶苑


◆高力芳照 / 陶歴◆
1970年 兵庫県赤穂市に生まれる
1989年 金重素山、金重有邦に師事する
1996年 備前市閑谷に独立し、築窯
2003年 当苑にて個展を開催する
2016年2017年 田部美術館「茶の湯の造形展」入選


(恭)

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