「鵜の目 鷹の目」 令和最初のひとりたのしむ

梅雨の季節、露したたる紫陽花がとてもあざやかで美しいですね。 今週は、「ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展」を開催中です。 河井寛次郎  花手扁壷 加藤唐九郎  朝鮮唐津茶入 銘 布滝 岡部嶺男 鼡志野茶碗 荒川豊藏 瀬戸黒茶碗 黒田辰秋 螺…

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書は人なり  『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』より

日本美術特有の文化に「箱」の価値を重んじるというものがあります。 それは単なる作品保護、作品証明書という意味だけでなく、その作品の重要性、特質を所有者が価値付けるというレベルにまで達している文化とも言えます。伝来の多い名物の道具にはその時々の所有者が道具の格に応じた箱を其々に作らせ、何重にも入れ子にして大切に保管されてきました。道…

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刹那

物入れを片付けていたら、サッカーボールが転がり落ちた。白い六角形と黒い五角形の連続したあの典型的なボール。まじまじとボールを見ると、かなり蹴ったと見え、革が所々擦り切れて毛羽立ちスエード状になっている。両手で持って眺めながら、今日からFIFA女子ワールドカップ2019が開幕するのを思い出した。全仏オープンに続き、また夜更かしの日々が、し…

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『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』 ~作品紹介~

先日のお休み、しばらく手付かずにしていた庭の片隅を手入れをしようとジャングルと化した茂みに頭を突っ込むと、驚いたようにメジロの夫婦が飛び出してきて、しきりに何かを訴えかけてきました。 もしかしたら巣作り候補地となっていたのかもしれません。 しばらくすると諦めたようにどこかへ行ってしまいました。候補地から外れてしまったのなら、残念でな…

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湖畔の水面  ー 『伊藤秀人展』より 「鏡玉」 ー

「青瓷鏡玉」 凸レンズから着想を得たというその形状は単なる円盤ではなく、上面は僅かに弧を描いている。表面張力で器に湛えた水が盛り上がる様に、厚く施釉された青瓷釉が器胎全面に満ちている。  合子ではなく、厚みのあるレンズ状の器胎はしっかりとした重量があるが、胴の縁が僅かに中央よりも上部にあることで底部の周りに影が生まれ、浮…

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「鵜の目 鷹の目」 伊藤秀人の青瓷

雨過天青雲破処 青瓷をみるとこの言葉がしばしば思い出される。 その色は、ただ単に空色でない、もっと深いもので、心が動かされる色なんだと思う。 伊藤秀人さんの青瓷は美しい。 なにやら、惹き込まれる美しさがある。 青瓷袴腰香炉 青瓷筒香炉 青瓷三足香炉 …

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凛とした青瓷の世界 ~伊藤秀人展はじまりました

本日、伊藤秀人先生の個展が始まりました。 図録掲載作品は古典的な造形が多いですが、 追加作品としてモダンな造形の作品がいくつか届いております。 No.27 青瓷耳付香炉 展示会場では、古典的な造形の世界と、モダンな造形の世界。 それぞれご覧いただけます。 古典と向き…

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『青瓷 伊藤秀人展』 ~作品紹介~

5月とは思えぬ蒸し暑さが続き、体の芯が重くなってしまったここ数週間。 昨日から降った雨は、乾いた体を潤すように静かに整えてくれました。 心も体も落ち着かせるときは自然に触れる…… 中でも、水に触れたり、せせらぎ音を聞いたり、水面の動きを見たりするのが良いと聞いたことがあります。 ここ東京でお仕事をしていると、なかなかそんなシ…

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魯卿あん便り…真善美

厳しい審美眼を持ち、芸術に対して向き合われた魯山人先生。江戸時代後期の曹洞宗僧侶、良寛和尚は先生が心から尊敬し、作品(書や詩)から多大な影響を受けた人物である。先生が書かれた「良寛様の書」では良寛和尚と自分がどのような考えや点で絶賛しているのかを力説されている。 良寛詩筆筒 共箱 ※価格はお問い合わせ下さい。 「良寛…

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「鵜の目 鷹の目」 美しい曜変の世界

初夏の気持ちのいい時期のはずが、真夏のような暑さ、先が思いやられますね。 今週は、曜変天目の瀬戸毅己展を開催しております。 一作一作、宝石をちりばめたような、美しい作品。 同じものが一つとない、それぞれに個性があるように感じます。 曜変天目 曜変碗 曜変盃 …

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インクと万年筆

ポストを覗くと、DMやらの郵便物の中に1通の封書を見つけた。和紙の封筒に空豆が描いてある。 差出人はと見ると友人からのもの。家に入って封を切ると、そろいの和紙の便箋に空豆の絵。几帳面な字でいつかのお菓子のお礼や近況、他に友人のお店でのイベントのお知らせ。わたしが興味を持ちそうだと同封してくれたに違いないその一枚のチラシに思いやりが感じ…

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魯卿あん便り...見つける喜び

お昼の休憩に外出をする京橋界隈のビジネスマン達も、このまぶしい日差しに、いつもよりも言葉少なに眉を寄せて歩いている気がする本日です。 魯卿あんの店内は打って変わって穏やかな空気で、お客様をお迎えしております。 本日の床のお軸は「陶窯之図」 背景には、私たちの視線をハッと掴むような、短いスト…

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『曜変天目 瀬戸毅己展』 ~作品紹介~

GWのお休みに見上げた夜空には春の星座の一つである北斗七星の描く柄杓が空高くに輝いていました。 子供の頃、星の観察の課題で見上げた夜空は“宿題”と言う名が付くだけで半分嫌々…… そんな気持ちで見上げた先には、星は見えても星の点と点を結び合わせた星座を見つけ出すことは至難の業でしたが、大人になって見上げる空には、空に向けてかざす星座版…

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魯卿あん便り…本歌とは違った魅力

大正12年、大雅堂美術店を京橋に開業してから3年。美術店の2階で会員制の「美食倶楽部」を始める。魯山人先生が自ら選び抜いた古陶を用いて料理を振舞われた。古陶だけでは物足りなく感じた先生は石川県山城温泉にある須田菁華窯にて、美食倶楽部で用いる食器の制作をはじめる。作陶当初は以前より好んで所有していた明代の古染付や赤絵を手本とした作…

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萬古清風     『笑庵 柴山利彌展』より

名古屋の老舗料亭「志ら玉」。 そのご主人である柴山利彌先生の当苑では初めてとなる個展を現在開催しております。 20代の頃から始めたという作陶は特定の師を持たず、独学で続けられてきたもの。 ただそれには当然、茶の湯と古陶という何よりも力強い『師』があったからこそではないでしょうか。 柴山先生の作品に強く感じる茶味。意識的に…

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笑み

五月も半ばを過ぎました。四月にお嬢さんの可愛らしい制服姿の画像を送ってくれた友人が、今月から夏服だと、爽やかな水色の制服を着た姿を楽しく学校生活を送っているという近況報告とともに知らせてくれ、思わず笑みがこぼれました。 皐月の「皐」は白い光を発する様子を表しているのだそうな。五月の眩しい光をいっぱいに受けた笑顔は、まさしく五月晴れのよ…

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京橋:魯卿あん 初夏の薫り

気付けば立夏も過ぎて、今日のようなお天気の良い日は汗ばむほどの蒸し暑さになってきました。 ここ 京橋:魯卿あん は、木曜日も営業しております。 於里遍カゴメ花入匂蕃茉莉(ニオイバンマツリ)は、初夏から夏にかけて花が咲くナス科の常緑性低木。 花の咲き始めは濃い紫色で、次に薄い紫色、最後は白色になり、とてもさわやかな良い薫りが…

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『笑庵 柴山利彌展』 ~作品紹介~

連休に出かけた高速バスの中からは、新緑の間に憂いを帯びた紫の藤の花が静かに存在を増して潜んでいました。美しい紫の花の房が連なって、それは見事な景色。 その美しさに見惚れながら、昔、色のお勉強をしていた時に、季節には色があると聞いたことを思い出した。 春が青、暑い夏が赤、秋、冬は……なんだったろうか。 暦では立夏も過ぎ、春と夏が…

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魯卿あん便り…昭和の織部

桃山時代、茶の湯の普及と共に発展した瀬戸・美濃窯。 最も日本人的精神が躍動した時代かもしれない。特に美濃では色彩豊かなものや器種が増加した。白い長石釉を纏い、他の色味を加えることで様々な表情を見せる志野焼。濃い緑釉とやわらかな線で描かれた鉄絵が特徴的な織部焼、型を用いて、歪ませ、筆で絵付をする技法は当時としては革新的であった。…

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「鵜の目 鷹の目」 金重のカセ胡麻

初夏の清々しい風が気持ちいい 新緑の季節になりました。 連休明けは、「コレクターのまなざし」と題して、備前や唐津の酒器を中心に展示しております。 展示を見渡して、改めて気づかされることは、金重家のカセ胡麻の品格の良さです。 現代備前の美しい部分、たまらない魅力を感じさせてくれます。 金重有邦作 …

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