『おいしいうつわ』 ~作品紹介~

庭の片隅のプランターに、小さな“MY農園”を作って愉しんでいる今日この頃。 真っ白の小蕪や、赤いラディッシュ、小松菜やクレソン、モロヘイヤ等が並んでいます。 小さいスペースながら、いっちょ前に一人食べるには充分なほどの量が収穫できるのですが、芽が出始めると毎朝出かける前に水やりと、虫たちとの睨めっこに大忙しとなります。 柔らかな葉…

続きを読むread more

魯卿あん便り…土味の魅力

京橋・大雅堂美術店の2階に『美食倶楽部』を開店させた魯山人先生。料理は好評で、美食倶楽部の会員が増えたこともあり青磁・染附・色絵などの磁器の器を主に制作をはじめられた。 その後、朝鮮半島鶏龍山の粉青沙器の再現をめざし、朝鮮半島にも渡って粘土やカオリンを採取した。さらには昭和10年に志野・織部・黄瀬戸などを焼成するために瀬戸式の…

続きを読むread more

「鵜の目 鷹の目」 唐津 矢野直人 じわりと感じる大地の力

秀吉が朝鮮、明国への足掛かりとして築いた名護屋城。 「兵どもの夢のあと…」 いつも、矢野さんの工房に伺う時に頭をよぎるフレーズである。 晴れの日には綺麗な海が見渡せて、船の行き交う景色が時間を忘れさせてくれる。 そんな素敵な場所で、彼は一心に唐津や朝鮮李朝のヤキモノのと向き合っている。 純粋で淀みのない。 素朴にみえる作…

続きを読むread more

獨り酌み、又獨り酌む   『唐津 矢野直人展』より 

獨酌  獨酌復獨酌 満盞流霞色 身外皆虚名 酒中有全徳 風清與月朗 對此情何極 権徳輿 独り酌み、又独り酌む。 盃に満つる仙(人の飲む)酒の色。 我が身の外にあらわるる物は皆虚名のみ。 酒を飲む中にこそ完全なる徳は有れ。 風清く月朗らかなる時、此の酒にむかえば面白きこと限りなし。 矢野直人先生…

続きを読むread more

南風…はえ

いつも親切な顔馴染みの宅配便のお兄さんが、すまなそうな顔をした。何を言い出すかと思えば、近頃とみに盗難が多く、不在の時に決まった所に置くというのは出来なくなったと。再配達で何度も往復してもらうのも気の毒だし、留守の時はクール便以外は勝手知ったる何とやらで、きちんと定位置に置いてくれ、とても助かっていた。 以前は、隣近所でお互い様と荷物…

続きを読むread more

陶房の風をきく  ~唐津 矢野直人展

今回で6回目となる矢野直人先生の個展。 明日21日より始まります。 展示に向けて、先生にお話をお聞きしました。 彫唐津ぐい呑 ●始めることとやり続けること 以前から少しずつ土や釉薬など試していた彫唐津。 今回初めて形にしたという。 もともと唐津は、斑、朝鮮、絵、彫、皮鯨等々、…

続きを読むread more

魯卿あん便り…乾山風の

梅雨の中休みが続いて、今日は心地よい風が吹きわたっています。 そんな風を感じるこちらの作品をご紹介したいと思います。 乾山風巾筒  3.2 / H 6.1cm 共箱 「北大路魯山人 心と作品」所載 巾筒(きんとう)。茶道・煎茶道で茶巾を入れる道具。 よって、大きさは小さいのは当然だが、何とも愛らしい作品で…

続きを読むread more

『唐津 矢野直人展』 ~作品紹介~

台風のような土砂降りと、真夏のような蒸し暑い日照りを交互に繰り返す日々に、我々は切り替えが上手く行かずに身体の深部に鈍い重みを感じる今日この頃。 それに反するように、お庭の草花は一雨ごとに力強さを増してシャキッと、スクッと頭を持ち上げて力が漲るようです。 さて今週の金曜日からは、『唐津 矢野直人展』が始まります。 いつも矢…

続きを読むread more

お茶を愉しむ~浜本洋好先生の斑

少し動いただけでも汗が滲む季節となりました。 同時に、屋内では冷房が効き始め、汗を出したり引っ込めたり、 体温の調節の機能がフル回転をしはじめる、長い夏の季節の始まりでもあります。 グビッと、一口に冷たいビールを飲むのも夏らしいですが、 この時期の熱い熱いお茶は、発汗機能を活発に保つための養生になります。 そん…

続きを読むread more

魯卿あん便り~柔剛一体

手桶をモチーフとした作品は古今問わず存在するが、魯山人先生のそれは全体としては勢いに溢れながらも、肝心な部分においては細やかな気配りが見える、まさしく先生の持つ豪胆さと繊細さ、「柔」と「剛」がそのまま表出したかのような、得も言われぬ存在感を放つ。 まず壷を作るように一気呵成に轆轤を引き、その後すばやく側面を切り抜く。 把手の…

続きを読むread more

見ると聞くとは…

少し前のことになるが、ある展示を見た。我々人間を含む哺乳類を取り上げたもの。陸に住むもの、海に住むもの、大きなものから小さなものまで、とにかく全部ひっくるめて哺乳類。 見た目から同じ仲間に見えても、分類上は別の種類の生き物だったり、反対に全く違って見えるのに、実は○○目が共通していたり。 哺乳類が地球の環境の変化にいかに適応して生き…

続きを読むread more

『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』 二週目 ~作品紹介~

一雨降るごとに樹々の緑が力を増して深まるようです。 雨上がりに見るお花は、生き生きとして通常よりも色鮮やかに感じるのは私だけでしょうか。 今回の『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』の初日には、ここ関東でも梅雨入りしました。 湿り気を帯びた空気の中並ぶ作品達は静寂に包まれながら、いつも以上にひっそりと呼吸し、静かに各々の存…

続きを読むread more

魯卿あん便り…魯山人志野

昭和5年、荒川豊蔵先生が大萱で志野の古窯址を発見してから、魯山人先生も志野や織部の再現に努めたが美濃には良質の長石がないことを知ると、修業時代の京都で世話になった内貴清兵衛が建てた若狭の別荘地から産出する良質の風化長石をもらい受けて志野釉とした。 志野茶碗 共箱 ※価格はお問い合わせ下さい 豊蔵先生、唐九郎先…

続きを読むread more

「鵜の目 鷹の目」 令和最初のひとりたのしむ

梅雨の季節、露したたる紫陽花がとてもあざやかで美しいですね。 今週は、「ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展」を開催中です。 河井寛次郎  花手扁壷 加藤唐九郎  朝鮮唐津茶入 銘 布滝 岡部嶺男 鼡志野茶碗 荒川豊藏 瀬戸黒茶碗 黒田辰秋 螺…

続きを読むread more

書は人なり  『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』より

日本美術特有の文化に「箱」の価値を重んじるというものがあります。 それは単なる作品保護、作品証明書という意味だけでなく、その作品の重要性、特質を所有者が価値付けるというレベルにまで達している文化とも言えます。伝来の多い名物の道具にはその時々の所有者が道具の格に応じた箱を其々に作らせ、何重にも入れ子にして大切に保管されてきました。道…

続きを読むread more

刹那

物入れを片付けていたら、サッカーボールが転がり落ちた。白い六角形と黒い五角形の連続したあの典型的なボール。まじまじとボールを見ると、かなり蹴ったと見え、革が所々擦り切れて毛羽立ちスエード状になっている。両手で持って眺めながら、今日からFIFA女子ワールドカップ2019が開幕するのを思い出した。全仏オープンに続き、また夜更かしの日々が、し…

続きを読むread more

『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』 ~作品紹介~

先日のお休み、しばらく手付かずにしていた庭の片隅を手入れをしようとジャングルと化した茂みに頭を突っ込むと、驚いたようにメジロの夫婦が飛び出してきて、しきりに何かを訴えかけてきました。 もしかしたら巣作り候補地となっていたのかもしれません。 しばらくすると諦めたようにどこかへ行ってしまいました。候補地から外れてしまったのなら、残念でな…

続きを読むread more

湖畔の水面  ー 『伊藤秀人展』より 「鏡玉」 ー

「青瓷鏡玉」 凸レンズから着想を得たというその形状は単なる円盤ではなく、上面は僅かに弧を描いている。表面張力で器に湛えた水が盛り上がる様に、厚く施釉された青瓷釉が器胎全面に満ちている。  合子ではなく、厚みのあるレンズ状の器胎はしっかりとした重量があるが、胴の縁が僅かに中央よりも上部にあることで底部の周りに影が生まれ、浮…

続きを読むread more

「鵜の目 鷹の目」 伊藤秀人の青瓷

雨過天青雲破処 青瓷をみるとこの言葉がしばしば思い出される。 その色は、ただ単に空色でない、もっと深いもので、心が動かされる色なんだと思う。 伊藤秀人さんの青瓷は美しい。 なにやら、惹き込まれる美しさがある。 青瓷袴腰香炉 青瓷筒香炉 青瓷三足香炉 …

続きを読むread more

凛とした青瓷の世界 ~伊藤秀人展はじまりました

本日、伊藤秀人先生の個展が始まりました。 図録掲載作品は古典的な造形が多いですが、 追加作品としてモダンな造形の作品がいくつか届いております。 No.27 青瓷耳付香炉 展示会場では、古典的な造形の世界と、モダンな造形の世界。 それぞれご覧いただけます。 古典と向き…

続きを読むread more