「つたない」ということ

きれいな夕焼けを見た。玄関マットがベランダに干してあったと慌てて取りに行って、目にした夕焼け空。いつだって夕焼けはきれいだけれど、家々の屋根に映って、太陽の沈むまさに月と交代する瞬間まで西の空を赤々と塗っている様子が、美しく見惚れた。とは言うものの、つるべ落としに例えられるように、ちょっと目を離すと太陽の位置がぐっと下がっていて、今にも…

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陶房の風をきく ~ 金重愫 作陶展 自選五十

雲一つない青い空。秋晴れが続く東京渋谷です。早いもので11月になりました。 「もう○月だよ、早いねー。」私が年間、何度口にする言葉でしょう。カレンダーをめくるたびに、お承り書に日付を書くたびに、ふと口から出てしまいます。あまりにしょっちゅう口から出てしまうので、他のスタッフからは少々あきれられていますが…さて、2018年にぐい呑ばかりの…

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【金重 愫 展 自選五十】 ~作品紹介~

今年は夏の灼熱の日々が過ぎたと思ったら、今度は長い長い雨降り続きのお天気となり、少しお庭の草花の成長が例年と違っていたりします。我が家のお庭には、やっとホトトギスの花が咲き始めました。木の根元や、庭石の間にひっそりと花開きます。(自然界の中では岩場などの斜面も好むそう)その花色は様々な種類がありますが、我が家のものは少し赤味を帯びた渋い…

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常設作品より〜ふたもの・香合

鼻の機能はとても本能的で、太古においては、その鈍りはダイレクトに生死を分かつほどの重大な役割を担った器官でした。静かな空間に広がる香りは五感を刺激し、生きている実感を増幅させるようなハッキリとした現実感をもたらしてくれます。 昔、あるギャラリーの企画で練香作りのワークショップに参加したのですが、その時に作った練香と併せて手に入れた保存…

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魯卿あん便り ~色絵松山絵文木乃葉形鉢~

魯山人先生にとって料理と器とは切っても切れない関係にあり、大雅堂を営む傍ら、骨董の器に自ら腕を振い料理を出した美食倶楽部や関東大震災後の大正15年に料亭「星岡茶寮」を開き、顧問兼料理長となっています。料理を美しく盛り付ける器を、料理と同じく肝要であるとし、食器の悪いのは、料理も悪いことと断言しました。「料理を盛るに足る器」は一貫したテー…

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「鵜の目 鷹の目」小山冨士夫の茶碗

十月も今日で終わりまして、令和2年もあと二か月を残すところとなりました。日に日に、木々の色彩が変わったりと、うつろいの美しい季節です。今週も「やきものに捧げて 小山冨士夫展」を開催しております。 南蛮 粉引 唐津斑 白磁 種子島 出品作品を、ホームページにて…

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その眼の先にあったもの 『小山冨士夫展』二週目より

No.6 鐡絵水指 種子島土 小山冨士夫先生の作品の特徴とはどんな所でしょうか。 しばしば言及されるのが「轆轤の早さ」。一気に挽き上げる轆轤の仕事から生まれるのは、底から首まで変わらぬ勢いで貫かれる動的な造形。揺らぎ、傾きは立体作品の陶芸だからこそとも言える、見る角度による景色の変化が愉しめる大きな要素になっています。薄手の…

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枯淡の境地

明日で10月もおしまい。今月のカレンダーを剥がしたら、もう残りは2枚。気の早いテレビコマーシャルは、クリスマスのそれになっていた。が、更に上手がいて、デパートはとっくのとうに、クリスマスケーキの予約、そしてお節料理のカタログも配布開始となっている。年々早くなっているようで、10月から年末年始をちらつかされると、ちょっと落ち着かない気分に…

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【やきものに捧げて 小山冨士夫展】 ~2週目 作品紹介~

風に揺れる秋らしいキバナコスモスの花の華やかさに気を取られているうちに、気付けば庭に片隅からはニョキニョキと来春に向けて水仙の芽が頭を出し始めていました。その健気にも力強い姿は、先週末より始まりました小山冨士夫先生の作品の醸し出す雰囲気と重なります。さて、先週より引き続き開催致します【やきものに捧げて 小山冨士夫展】。陶磁研究家で、陶芸…

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常設作品より〜燗の季節に

そろそろ、お仕事を終え晩酌をしながらお好きな趣味などで日中の疲れを癒していらっしゃるお時間・・・でしょうか。コートがないと肌寒くなり、紅葉の進み具合も気になってくるこの頃。そして、芋・栗・南京などの季節の果実。先日、趣味でプロ顔負けの家庭菜園をしている義母の手伝いをしながら、雨水をたっぷりと含んだ土に触れ、収穫間近の野菜たちや、頃合…

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魯卿あん便り…色絵龍安寺

京都市右京区にある龍安寺の石庭より着想を得たデザインで、白化粧の上に赤絵の格子で以て砂紋を表し、石を色絵で以て描いている。また、器の全面に石庭紋様を配置せずに一部に留めている点は洒脱で何時見ていても飽きず、龍安寺の石庭から大幅にデフォルメした色彩や岩の形状などと相まって、魯山人先生の作家としての大胆さが垣間見える作品となっている。色絵吸…

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「鵜の目 鷹の目」やきものに人生を捧げた小山冨士夫

  久々に気持ちの良い気候、秋晴れの週末になりました。今週から、「やきものに捧げて 小山冨士夫展」を開催しております。自身の鎌倉永福窯と岐阜駄知の花木窯のみならず、唐津、備前、信楽、京都、美濃など、各地の優れた作家のもとで作陶された小山先生。やきものを愛し、人生を捧げた先生の色とりどりの作品がならびました。 唐津壷 …

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土の声を聞く 【やきものに捧げて 小山冨士夫展】

研究者として、陶芸家として、そして何よりも一人のやきものを愛した人として、小山冨士夫先生は我々陶芸を扱う人間にはあまりにも大きな存在として今も生き続けています。 国内、国外を飛び回り、多くの作家とも交流を深めた小山先生。陶芸家としての作品も実に多岐にわたる技法に取り組まれています。それでいてどの作品にも確かに小山先生の作家とし…

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痛み

いたいっ!右手の人差し指の第二関節の痛み。栗ご飯を作ろうと買ってあった栗を剥く作業を思うと、ついおっくうになって放置していた。やっと、重い腰ならぬ包丁を握る気持ちを奮い立たせて、剥いたのが昨日。栗剥きの簡単な方法とやらを試してみたが、能書き通りになった実感もなく、ひたすら一粒ずつ剥くこと1時間。いやもっとかもしれない。途中、刃先の薄いフ…

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陶房の風をきく ~ やきものに捧げて 小山冨士夫展

23日(金)より小山冨士夫展が始まります。小山富士夫先生は当苑でも大変馴染み深い先生のおひとりです。 東洋陶磁の研究者として世界に知られた先生ですが、やきものに捧げたといえる生涯において、その始まりは作陶でした。その後、研究者となったのちに、また作陶の道へ戻られます。 修業後に居を構えた京都蛇ケ谷時代。たまたま近所に引っ越しをして来…

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【やきものに捧げて 小山冨士夫展】 ~作品紹介~

なんとなくパッとしないお天気が続いた、ここ一週間。昨日、今日は久しぶりに澄んだ青空が広がりました。残念ながら、また明日から少しお天気が崩れるそうです。少し重みを感じる鼠色の空が、低く目の前に広がる……。それは一見同じように見えて、毎日、毎時間、少しづつ違った表情を見せます。その細やかな変化に気付くと、じわじわと自分自身“生きている”“生…

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魯卿あん便り~孤月圓

「魯卿君の陶瓷と篆刻は、世既に定評あるも、其繪畫にいたりては或は陶家の餘技の如く見ている人もあるであらうが、而も然らずして、不羈獨立の逸才横溢、現代に於ける木米ともいふべき風致あり」 戦前の日本画家であり、四条派のみならず他派の筆法を積極的に採り入れ、日本画の近代化に大きく寄与された竹内栖鳳先生。魯山人先生も少年時代憧憬の念を抱き、栖鳳…

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【魯卿あん便り】

- 花入 -北大路魯山人こひき花入- 花 -カルカヤノコンギク 本日の京橋は雨がしっとりと路面を濡らしていますが、この手先には少し渇きを覚え始めたこの頃です。この手を、こひき花入の首の部分に軽く添えて、拭ったような白泥の部分をなぞってみると、片手でいじり、いじりしたかのような動線を感じます。魯山人先生はどのような気持ちでこの作品を触っ…

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「鵜の目 鷹の目」血と汗の結晶 佐次郎作陶展

急に肌寒い気候になり、木々も紅葉し始める頃でしょうか。只今、「窯と闘う 田中佐次郎作陶展」を開催中でございます。今年も力漲る血と汗の結晶というような作品がならびました。 錆鉄水指 銘「破れ龍」 朱雲茶垸 銘「大八洲」 唐津面取茶垸  銘「雷の丘」 斑武者盃 辰砂盃 陶板 …

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実るほど・・・

車を運転していて、信号待ちにふと窓の外に目をやると、イチョウ並木。同じ側に植えてあるのに、早々と薄黄色になっているのもあれば、まだ緑色の葉もある。それも、隣通しの木でも差があり、日照時間や風当たりだけでもなさそうだ。イチョウの木にも、それぞれ個性があるのかな…と思っていると青信号に変わった。『窯と闘う 田中佐次郎作陶展』が始まりました。…

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