ドラムスローン
オリンピック競技で我が家のテレビの視聴時間が急激に上がっている。日中の競技で見ることが出来ない時は、夜にニュースやハイライトをチャンネルを変えても見るものだから、同じシーンを何度も目にすることになるのだが、いちいち一喜一憂している。加えて、夜行われる競技も見るとなると、かなりの時間が費やされる。それでも、一人一人の応援する気持ちは波動となって届くのではないかと言い訳しつつ、ちょっぴり期待している。
そして毎年、この時期が来ると岩永先生の個展の季節。『染付 岩永浩展』が始まりました。残念ながら、今年も先生のご在廊は叶いませんが、渾身の作品を沢山お作り下さっています。本展は、通常の会期より長く本日7月30日(金)~8月8日(日)までとなっておりますので、暑い時期ではありますが、お運びいただいて涼やかな染付の世界を是非感じていただきたいと思います。
岩永先生、作品作りとともに幾種類もの野菜を作っていらっしゃる。店内に並ぶ見事な染付の繊細な作品を拝見すると、これだけの作品をお作りになって、全身が悲鳴を上げるのではとお察しするのだが、野菜作りも本格的。
季節に合わせた露地栽培の野菜を丹精込めて作られる。ズッキーニも沢山出来過ぎて、陰に隠れ収穫し忘れて、野球のバットほどに成長したりするそうだ。更に、最近雄のオオクワガタの飼育に始まり、雌を購入して卵を産ませて養殖する計画もあるよう。土作りから、草刈り、野菜栽培をすべてお一人でされる先生の姿は、そのまま陶芸に通じる。
陶磁器の三大生産地の美濃・瀬戸・有田。その有田の地に生まれ育ち、現在も有田で作品作りをされている先生。分業に委ねることなく、ろくろ・絵付・施釉・焼成に至るまでの工程をお一人でこなすやり方は先生の既成に抗う姿勢が垣間見える。
愛車のスポーツカー。バイクはイタリアのバイクメーカーのもの。どちらも走りが好きでないと決して選ばないはずだと一目で分かる選択。髪をランダムに赤く染めていらっしゃる先生がロン毛をなびかせて赤いバイクに跨る姿が目に浮かぶ。
そして注目したのが、ろくろを挽く時に座る椅子。なんと、ドラムを叩く時のドラムスローン!たかが椅子ではない。その調整は演奏にとって非常に大切なのだ。椅子が回るのはもちろんだが、高さの微調整で、膝の位置が変わりバスドラムが踏みにくくなったり、音のクリアさにも影響する。
古典的な染付にもどこかしら新しい風が感じられるのは、先生の日頃の暮らしぶりや、車をはじめとした先生のこだわりに起因しているのかもしれない、そんな気がしてならない。
(藤)
※無断転載、再配信等は一切お断りします。
<しぶや黒田陶苑HP>https://www.kurodatoen.co.jp/
<黒田草臣ブログ>https://01244367.at.webry.info/
魯卿あん(しぶや黒田陶苑・京橋店)
〒104-0031 中央区京橋2-9-9 ASビルディング1F
定休日:日曜日・祝日
TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704
E-Mail : info@kurodatoen.co.jp