【曜変天目 瀬戸毅己展】 ~作品紹介~

本当にこのまま梅雨に入ってしまうのでしょうか……。
どんよりした重い空、足元からは蒸し蒸しした熱気、雨も降ったりやんだり不安定。それでなくとも我慢、我慢の毎日で鬱々とした気分になってしまうのに……たまったものではありません。

帰り道、いつの間にか浅い呼吸になっており、肩を丸めて歩いていたことに気付いて、思わず背筋を伸ばして空を見上げました。
曇り空でも、よく見れば雲の濃淡や流れで微妙な変化が見て取れます。
それでも、やはり見上げた夜空には静かに光る月や、それを取り囲む小さな星々が輝いているのが嬉しいなぁ……などと思いながら、先日案内状に載せるための作品を届けに来て下さった瀬戸先生の作品を思い浮かべました。

満天の星空のような天目の作品を手掛ける瀬戸先生の作品の数々。
皆様の、待ちに待った約2年ぶりの瀬戸先生の展示会。
今週の金曜日から【曜変天目 瀬戸毅己展】と題し、無事に開催の運びとなりました。
感染対策も万全に、また、ご来苑戴きますお客様にもご協力を戴きながら幕を開けたいと思います。

案内状に掲載しました作品以外にも、作品が届いております。
一部にはなりますが、ご紹介させて戴きます。


【茶碗】
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7:曜変天目
今回ご用意戴いた作品の中で印象的なのが、濃紺の中に萌葱色(緑色)の浮かび上がっている作品がある事。
本作品も、見込み内に緑色のふわりと浮かび上がる箇所があり、新鮮な美しさを放っています。


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8:曜変天目
見込みは漆黒に限りなく近い濃紺にキリッとした班が漂います。
茶碗の外側は美しい禾目のような流れが見え、その上にまた薄っすらとオパールのような不思議な色合いが重なって見えます。



【盃】
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23:曜変盃
上にご紹介しました萌葱色(緑色)が浮かぶ盃数点の内のひとつ。
見込みにも盃の外側にもその美しい色合いが見て取れます。


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15:曜変盃
クリアな濃紺の地に、クッキリとした班が浮かび上がり、大変美しい盃です。


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16:曜変盃
釉垂先が雫のように程よく流れた丸みを帯びた盃。
正面には孔雀の羽先の模様のような青味が滲んだ班が浮かびます。
見込み内の班は光を放ったような班が浮かんで、これまた綺麗。


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29:曜変盃
シャボン玉の表面を思い浮かべると、薄っすら虹色に輝いているかと思います。
濃紺の中に引き締まった班が浮かぶ口の開いた平盃の本作品。
こちらの作品には、そんなシャボン玉に浮かぶような薄っすらとした虹色の膜がかかったように見え、幻想的な美しさを放っています。


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26:曜変盃
こちらの作品も口の開いた平盃タイプ。
美しい天目の釉調を存分に愉しんで戴ける。
作品を返すと満月から少し欠け始めた月のように青味が浮かび上がり、宇宙から見る地球のような壮大な雰囲気を放っています。


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25:曜変盃
スッキリと弧をかいて立ち上がる盃は班もクリアに浮かび上がり、切れ味の良いお酒が戴けそう。


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11:曜変盃
満天の星空を見ると、少し空が白っぽく見えることがりますが、こちらの作品が班と班の間が薄っすら白っぽく見えたりもします。
アメリカ中西部の3州にまたがるイエローストーン国立公園にある、多くの間欠泉や温泉の中には、バクテリアが生息する周辺部は黄色に発色し、高温の中心部は鮮やかな空の青を映すグランド・プリズマティック・スプリングと言う熱水泉があるそうですが、夜空を写し込んだ熱水泉のようにも見えてきます。



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会場


毎回、大きなリュックに沢山の作品を詰め込んで納品に来て下さる瀬戸先生。
作品を納品した足で、都内の大きな電気屋さんなどで趣味も兼て、作品の映りが良くなるカメラを下見されるのがお好きなのだとか。
ついつい、また新しいのを買っちゃったんだよね~と嬉しそうにお話ししてくださる先生。

先生も愉しみにしていらした展示会ですが、今回残念ながらご都合により御在廊は叶いません。
先生と会場でお話するのを愉しみにされていた方も多いかと思います。

ただ、本当に先生の作品は見たままに美しく撮影するのが本当に難しいのです。
撮影者泣かせの作品とも言うべきか……なかなか難しいご時世ではありますが、可能な限りは実際に手に取ってその美しさを感じて戴ければと思います。







<販売方法についてのご案内>
今展示会ではお問い合わせの多い酒器について、以下の通り販売させていただく予定でございます。
詳しくはこちらよりご確認くださいませ。







(葉)





 【曜変天目 瀬戸毅己展】 
Exhibition of SETO Takemi
開催期間:2021年5月21日(金) ~ 2021年5月25日(火)
Exhibition : May 21 to May 25, 2021


瀬戸毅己
Seto Takemi

【陶歴】
1958年 神奈川県小田原市生まれ。
1981年 東京造形大学彫刻科卒業。
1982年 愛知県立窯業訓練校修了。志野の研究を始める。
1992年 黄瀬戸の研究を始める。
1996年 青磁・天目の研究を始める。
2002年 日本経済新聞 10月19日号 天目掲載。
2007年 朝日新聞 6月17日号 曜変天目掲載。
現在に至る。







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当苑お庭:あじさい


 京橋 魯卿あん 
 Rokeian
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