【織部 小山智徳展】作品紹介
庭に出て、生い茂ってきた草花の間に足を入れると、草陰に射す陽だまりから、日光浴中だったトカゲが驚いて出てくるようになりました。
草花だけでなく、小さな生き物たちも活発に動き出し「生きている!」ということを強く感じる瞬間です。
草花だけでなく、小さな生き物たちも活発に動き出し「生きている!」ということを強く感じる瞬間です。
さて、そんな生き物の生命力を感じると思い出すのが小山智徳先生。
今週の金曜日からは、また新しい命の新芽の色を思わせる織部の緑や、躍動感あふれる織部の器の形状、そして可愛らしい動物のモチーフで賑わう【織部 小山智徳展】が始まります。
いつも、先生の個展が近づくと、ワクワクとし、自然と胸が高まります。
我慢の多い昨今。
今回は小山先生のコロナ収束や、その他、心の平穏や温かさを取り戻すような願いや、祈りが籠った作品が多く会場を飾ります。
先生の作られる個性あふれる作品の表情を見ていると、例年にも増してその喜びが強く感じられます。
それでは早速、作品の一部をご紹介させていただきます。
祈りが込められたような燭台の数々……。
個性豊かな表情や雰囲気は、自然の中にも溶け込んで良い雰囲気です。
先生独特のモチーフの燭台。
今年は猫。招き猫のように片手をあげて、口には小さなお魚をくわえた愛嬌溢れる作品です。
【茶道具】
可愛らしいカワウソが持ち手になった水指。
水指の横には桃色に窯変した花模様が浮かびます。
蓋上には、ビックリ顔の猫ちゃんでしょうか、何だか目が離せない可愛らしさです。
実は水指の蓋裏にも柄が描かれています。
蓋の持ち手が獅子になった水指。
獅子のお顔も、チロリと舌を出して、愛嬌溢れる姿です。
水指の脚は兎の頭のような形。
小山先生の作品は、隠れたところにもこだわりの要素が詰まっていて、お使いになる方だけしか分からない嬉しい隠れポイントが隠れている作品が沢山あります。
型に入れたバリを残したお茶碗。
練込の土に掛かった釉の色合いも素敵です。
44:青織部小猿鈕香合
可愛らしいお猿さんが、大事そうにカボチャを抱えた香合。
何とも微笑ましい姿に、目が釘付けです。
意志を持った表情の兎のような耳を持った獅子。
ほんのり桃色に色づいて、魅力的です。
小首をかしげた小鳥の香合も、思わず近づいて見入ってしまします。
【酒器】
今回新しく登場した牛の頭がついた盃。
手にしてみると、案外掌に馴染んでおさまりが良いです。
先生の沓さけのみは、動きが大きいですが、その凹凸に丁度よく指が引っ掛かって大変使いやすい嬉しい一品。
19:鳴海織部沓さけのみ/68-2:弥七田織部片口
口の小さな片口と、動きのある沓さけのみを合わせて……。
【食器】
80-1~5:絵織部紅葉皿
小山先生の紅葉皿は一枚、一枚が味わい深く、紅葉狩りのように選ぶ愉しみも感じさせてくれます。
ここでご紹介したもの以外にも、深い色合いの物までございます。
絵柄や型の形が様々に違ったお皿たち。
お気に入りの図柄、形をお好みで選んでみて下さい。
燕が飛んでいるような軽やかな絵柄の入った菓子器。
口縁も所々カットが入っていて、その影がまた図柄にかかると面白く景色となって見えてきます。
大きな織部の陶板には、葉っぱのような形が浮かび上がるように判を押してあり、釉の濃淡や窯変が出て、美しい色合いを愉しめます。
小さな長皿の方も、何でも合わせて重宝しそう。
水盤のような志野の鉢は、この季節だったら筍などを盛り付けても良さそうです。
小山先生と言えば、この変化溢れる形、絵付けの向付たち。
いつも愉しんでお客様が選ばれる姿が印象的です。
今年はどんな方のところにお嫁入するか、愉しみです。
【花入】
42:弥七田織部角筒掛花入
細長い掛花入れ。
今回、この他にもいくつかの掛花入れをご用意戴いております。
7:織部窯変瓶子
均整の取れた姿の瓶子には、穏やかな織部釉が窯変し、深い緑から青味の色合いが流れ出て、大変美しい姿です。
【その他】
小さな目、小さな足にハサミが付いて、ユニークな蟹の水滴です。
こんなに可愛らしいお道具を揃えれば、筆を取るのも愉しみになりそうです。
昨年は緊急事態宣言などの関係もあり、6月に個展の開催となりましたが、本年は例年通りのこの時期にまた時期を戻しての開催となります。
どうか、動き始めた季節と共に、小山先生の作品を愉しみにいらしてくださいませ。
(葉)
【織部 小山智徳展】
Exhibition of KOYAMA Tomonori
開催期間:2021年4月9日(金) ~ 2021年4月13日(火)
Exhibition : April 9 to April 13, 2021
Exhibition of KOYAMA Tomonori
開催期間:2021年4月9日(金) ~ 2021年4月13日(火)
Exhibition : April 9 to April 13, 2021
会場
自分の仕事を振り返ると 登り窯で焚くこと 織部を作ること 道具の器であることの三つに集約される
他に何もない 古典に倣う事も入るかもしれない
かたちは使うことから生まれたものが好きで 姿は愉し気なものが好き
異素材の工芸からの借用ということが嘗ての焼き物の姿を豊かにしたところはアリだとおもう
織部焼の思想というのは唐突なものではなくて大和歌や俳句に近い(勘だけど)様式を持つことで
自在性を獲得した短詩系工芸かもしれない・・・などと思ってみたり
他に何もない 古典に倣う事も入るかもしれない
かたちは使うことから生まれたものが好きで 姿は愉し気なものが好き
異素材の工芸からの借用ということが嘗ての焼き物の姿を豊かにしたところはアリだとおもう
織部焼の思想というのは唐突なものではなくて大和歌や俳句に近い(勘だけど)様式を持つことで
自在性を獲得した短詩系工芸かもしれない・・・などと思ってみたり
小山智徳
◇
*今後の政府・東京都の政策方針により変更になることがございます
*The schedule is subject to change depending on the policy of Japan government.
◇
Main theme of my lifework should emerge into three works: firing in a climbing kiln, making Oribe, and making functional pottery.
Following the classic may able to be counted as fourth, and I cannot think of other.
I believe in forms functionary developed, and in shapes to be pleasant.
I think Oribe was branched out from traditional forms, inspired by other crafts.
Unique philosophy of Oribe ware was not mutation, but short-poetry-pottery that acquired autonomy by having close style of Yamato-uta poetry or haiku…That is my wild analogy.
*The schedule is subject to change depending on the policy of Japan government.
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Main theme of my lifework should emerge into three works: firing in a climbing kiln, making Oribe, and making functional pottery.
Following the classic may able to be counted as fourth, and I cannot think of other.
I believe in forms functionary developed, and in shapes to be pleasant.
I think Oribe was branched out from traditional forms, inspired by other crafts.
Unique philosophy of Oribe ware was not mutation, but short-poetry-pottery that acquired autonomy by having close style of Yamato-uta poetry or haiku…That is my wild analogy.
KOYAMA Tomonori
京橋 魯卿あん
Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704
http://www.kurodatoen.co.jp/rokeian/
営業時間:11:00~18:00 定休日:日曜日・祝日
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