うしろ姿

久しぶりに文具売り場に行った。目当てのものを探していると、女の子がお母さんと手をつないでやってきた。「ないね~。ないのかな~。」としきりに女の子。とうとうお店の人を呼んで尋ねているよう。「これしかないんですか?」と、今度はお母さんの声。見れば、以前は何種類もあった学習ノート。その少ない柄の中に女の子の気に入ったものはなかったようで、入っ…

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陶房の風をきく ~ 作品傳百世 石黒宗麿展

明日より石黒宗麿展が始まります。鉄釉陶器で重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けておられる宗麿先生ですが、唐津、磁州窯、宋赤絵、三彩、チョーク描、彩瓷、楽など多種多様の作品を残されています。作陶以外にも書画作品も残され、心情を漢詩にしています。1週目は先生のお人柄を表すエピソードを少しご紹介したいと 思います。 ●セイタ…

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【作品傳百世 石黒宗麿展】  ~作品紹介~

強く冷たい風が吹いても、案外、外に出て太陽の下にいると暖かく、穏やかでゆっくりした時間を過ごせます。我が家の庭の蕗の薹も、小さな蕾から少し背を伸ばして花が咲き始めました。先日までは、葉をかき分けて覗いてもチラホラだったクリスマスローズも急に芽吹き始めて、うつむき加減に風に揺れています。これから、お庭が賑やかになってきそうで、愉しみで心が…

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「鵜の目 鷹の目」巨匠 荒川豊藏に魅了されて

暖かい陽気の週末になりました。自宅の周辺では、メジロがピロピロと可愛い声を聴かせてくれます。 今週の「コレクターのまなざし」は、志野瀬戸黒の人間国宝でありながら、文化勲章をも受章された荒川豊藏先生の蒐集家コレクションを一堂に展示。志野や瀬戸黒だけでなく、黄瀬戸、染付、色絵、唐津、備前、萩など、その生涯に生みおとされた作風は多岐にわたっ…

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洗心

今、我が家の玄関には桜が咲いている。正しくは桜の咲いた枝を何本か活けている。お花見の季節に咲くソメイヨシノや八重桜のような華やかな花ではなく、枝先に小さな花をちょこんと付けているといった感じの咲き方。よく行くお花屋さんで、「よかったら持って行きません?」と、大おまけをしてくれた。両手に抱えて持ち帰ったのはいいが、さて何に活けよう。古備前…

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陶房の風をきく ~ コレクターのまなざし 荒川豊藏特集

明日より【コレクターのまなざし 荒川豊藏特集】が始まります。 荒川豊藏先生といえば、皆さまご存じの通り重要無形文化財技術保持者(志野、瀬戸黒)に認定されています。昭和30年、豊藏先生61歳の時でした。それから30年、91歳でお亡くなりになりますが、その後も多くの方を魅了し続けています。今回は豊藏先生のお人となりがわかるエピソード。少し…

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【コレクターのまなざし 巨匠作家特集 ~荒川豊藏】  ~作品紹介~

先週末、一日の疲れを取るためお風呂の準備をしていたところ、大きな地震。10年の月日が経ち、そのうえコロナ、コロナで忘れかけており、本当に不意を突いた揺れに、10年前のあの日のことが蘇り、しばらく動揺が隠せない時を過ごしました。震源地近くにお住いの方々は、大事に至らなかったでしょうか。地震が過ぎ去った後には、大雨、雪と、本当に厳しい数日を…

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明日まで【コレクターのまなざし~現代作家特集】

浜本洋好 No.9 斑唐津茶碗 連日大変多くのお問い合わせを頂戴しております『コレクターのまなざし 現代作家特集』。いよいよ明日16日(火)が最終日となりました。 まだまだご紹介出来る作品もございますので、何か気になる作品などございましたらメールやお電話にてお問い合わせ下さいませ。 田中佐次郎 No.27 唐津黄檗向附 六…

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魯卿あん便り…福の字皿

魯山人先生の作品の中でも有名な作品の一つである福の字皿。白い素地に鮮やかな呉須の藍が力強く走る。中国古書を数多く吸収された経験が基となっている。轆轤で挽く素地には天草産の陶石を使い、染付の顔料は唐呉須、釉薬は絵付けや色絵を際立出せる柞灰釉を用いて京風登窯で約1300度で赤松で焼かれた。北大路魯山人 染付福字文沙羅 陶々菴箱吉祥を意味する…

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「鵜の目 鷹の目」コレクターの優しいまなざし

2月も半ば、少し寒さも遠のいた感じのする週末でございます。今週は、「コレクターのまなざし」と題しまして、当苑が長年に渡りお世話になっておりました蒐集家の愛蔵品の中から、現代作家作品を一堂に展示販売させて戴いております。 小山智徳 青織部手鉢  長岡正巳 とくり  中川自然坊 絵唐津三角向付 丸田…

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つなぐ  『コレクターのまなざし~現代作家特集』より

No.1 中川自然坊 柘榴唐津茶碗 美術商の仕事とは人と作品を繋げる仕事とも言えます。作家からコレクターの方へ、そしてコレクターの方から次のコレクターの方へ…。同一ということが決して無い美術品。ミュージアムピースのような作品から、日常使いの器まで、市場価格の差こそあるもの、どの作品も同じように愛玩して戴けるコレクターの方へ繋げ、そ…

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減り張り

楽しみにしていた番組が終了して、その曜日の張り合いがなくなり、少しばかり〇〇ロスになっている。毎週録画をしているのだから、慌てなくともいいものをリアルタイムで見たいものだから、始まる時刻が近づくとソワソワして、食後の後片付けもそこそこでテレビの前に。せわしいながらも、それが習慣のようになっていたので、突然その習慣を強制終了させられたよう…

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【コレクターのまなざし~現代作家特集】 ~作品紹介~

早いもので2021年も1か月が過ぎ、日中は温かな春の兆しを感じます。時の流れは、本当に早いもの。今の、厳しい日々も、あともう少しで「こんな日もあったね~」なんて思い出話として話せるようになるに違いありません。さて、今週の金曜日からは、私が陶苑にお世話になるより遥か昔より、やきものがお好きでコレクションされていた方よりお譲り戴きました作品…

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冬の名残、春の兆し。喫茶去展

立春を過ぎ、暖かい日には今までどこかに隠れていた小鳥たちや、鳩の可愛らしい、心躍るような鳴き声が聞こえてくるようになりました。まだまだ冷たい風が吹いていますが、日差しがはいる部屋でのんびりと日向ぼっこをする猫も、屋外の歌声には興味深々です。緊急事態宣言で当苑でも在宅ワークが導入されており、私ごとになりますが、本日は「喫茶去展」最終日なが…

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魯卿あん便り~酒器特集展 嶺男先生の黄瀬戸を想う

京橋 魯卿あんでは今週も昭和巨匠の先生方が創られた酒器を特集した展示を開催させて戴いております。 嶺男先生の黄瀬戸は独特の存在である。類品が比較的少ないのもさることながら、例えば一つの作品の中に釉が溶けて艶のある部分と抑えられている部分が併存し我々の考える黄瀬戸の一般的な分類、すなわちぐい吞み手、あやめ手、菊皿手の分類で捉えることがで…

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まずは一服 『喫茶去』より

寺島裕二   No.1 黒彩碗皿 大きく生活様式が変化したこの一年。一番の変化は「家」で過ごす時間が増えたことかもしれません。在宅勤務や時短勤務という言葉も一般的になり、学生の皆さんはオンラインでの授業、またお休みの時間も外出を控え、ご自宅で過ごすようになった方が増えたのではないでしょうか。勿論良い面・悪い面、両面にあるかと思いま…

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ケニアの紅茶

毎朝飲むコーヒー。本当はゆっくり時間をかけてコーヒー専門店のように、ハンドドリップで淹れたいところだが、もっぱらコーヒーメーカーに頼っている。更に近頃ズルをして、水とコーヒーまでセットしておいて、朝スイッチを押すだけにしている。コーヒー通の人に、もってのほかと怒られそうだが、忙しい朝は、それでも結構おいしく飲んでいる。今日も、そんな手抜…

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【喫茶去】 ~作品紹介~

昨日2日は、節分でした。節分は、一年の無病息災を願い、形の見えない災害、病、飢饉などを鬼に見立て追い払う行事。なかなか一人暮らしでは豆を撒くまで行きませんが、気持ちの中では「鬼は~外! コロナ~外‼ 福は~内‼‼」の気分でこの厄介なウィルスとのお別れを強く強く願い唱えました。なかなか粘り強く、収束を見せないコロナ……。まだまだ在宅勤務だ…

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常設より〜木村展之先生のぐい呑

本日は常設より木村展之先生のぐい呑3点をご紹介致します。 ほんのりと明るい色味。下部にぽってりと溜まっている厚くかけられた釉薬。写真下の2作品は米色瓷(上)と萌黄瓷(下)という、春を思わせるようなほんのりとした色味のぐい呑です。ちょうど蕾がいくつか開いたばかりの白い梅の花のように、透明感のある色。釉薬が流れ落ちた口の部分は、薄っすらと…

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