おままごと

さっきから、手を動かすたびに何か引っかかる。何だろうと我が手を見る。原因が分かった。何はなくとも手洗いが第一優先の今だから、手荒れで指のささくれかと思ったら違った。先日のこと。夕食の支度の時に火にかけていた中華鍋のへりに小指が触れ、「あつっ!」と、引っ込めた時には、時既に遅し。水ぶくれにならないように流水でしばらく冷やしてから保冷剤に押しつけ、軟膏を塗って何とかしのいだことをすっかり忘れていた。見れば、新しい皮がやけどをした部分を持ち上げて、めくれていたのだった。喉元過ぎれば熱さ忘れるではないが、気付かぬうちに自分の中で新旧交代をしていたことに、ちょっと感動した。

二週目に入った『北欧モダニズムの器たち ベルント・フリーベリとオレフォス・ガラス』。美しいガラス作品に、ご覧になったお客様は皆さん見入っていらっしゃいます。他ではあまり見られないような珍しい作品が沢山展示されています。


_MG_7039店内-2.jpg

_MG_7034店内-3.jpg

_MG_7040ミニチュア.jpg

ご売約となっている作品もございますが、まだまだ魅力的な作品がございますので、是非ご覧いただきたいと思います。


今週の花

DSC_7118床の間-1.jpg

額: 難波田龍起「敦煌(とんこう)を想う」

No.163 花器: ベルント・フリーベリ/Berndt Friberg 箱後日

花: ヒオウギ・ニューサイランの実

DSC_71201床の間アップ.jpg

_MG_7178床の間アップ.jpg

横から見ると、ヒオウギの葉が扇状に広がっている形が分かります。

_MG_7173ヒオウギ.jpg

ヒオウギ

花が咲き終わった後に、実が出来始めています。

_MG_7177ニューサイラン.jpg

ニューサイランの実

ニューサイランは、40年に一度しか花を咲かせない植物だそうで、つまりこの実は、40年ぶりに咲いた花が結実したもの。非常に珍しい実を見ることが出来たと知ると、改めてよく見なくてはいけないという気持ちになります。どうぞ、フリーベリの花器の鑑賞の後に、この実にも目を留めてみて下さい。


DSC_7122ぶどう-1.jpg

No.28 花器: スヴェン・パルムクヴィスト/Sven Palmqvist 箱後日
花: ぶどう

DSC_7125棚.jpg
フリーベリの作品の間に活けられたぶどう、目にも涼しそうに映ります。

_MG_7183ぶどう-1.jpg
葉の虫食いの痕が、ぶどうの葉にアートを感じさせます。

_MG_7180ぶどうアップ.JPG
まだ青いぶどうの実は、翡翠の玉のようにきれいです。


店内の展示台の一つの全面に展示しているミニチュアの作品。わずか13歳でホガナス陶磁器工場で働き始め、それから18年もの間、熟練の陶工として働いたフリーベリの技が、小さな小さな鉢や花瓶に凝縮している。初めに書いた自分の小指の第二関節ほどの大きさの作品にも、彼の力量が余すところなく発揮されていて、実に丁寧で精巧な作りとなっている。色彩が多種であるうえに、ろくろの技はもちろん、フリーベリが誰にも見せずに持っていたという閻魔帳の黒いノートに埋めていった釉薬の研究から生まれた艶消しの兎の毛並みのような班釉が、きちんと表現されている。気の遠くなるような作業の成果であるこれらの愛らしい作品は、手のひらにそっと載せると、はかなげな印象だけでなく、温かみを感じるのも、彼自身の丹精込めた心がなせる理由なのだろう。

そんなミニチュアを眺めていたら、子供の頃のおままごとが思い出された。お友達と遊ぶ時にセットを出すのだが、特に気に入っていたのが、本物そっくりに出来たミニサイズの陶器のお茶碗やお皿、魔法瓶もあって、飽きもせず遊んだものだった。子供に危なくないよう、プラスチック製の食器の方が数も種類もあったのだが、もっぱら陶器の方を使っていた。子供心に本物に近いものの方が、より現実味を帯びると感じていたのだろう。

そんなことを思いながら、ミニチュアの作品に再び目をやると、遊んだおままごとの食器がフリーベリの作品の中に混じって、おぼろげでモヤッとしたいろいろな記憶に揺さぶりをかけ、なんだか懐かしい心持ちになった。


()

【北欧モダニズムの器たち ベルント・フリーベリとオレフォス・ガラス】

Exhibition of Berndt Friberg and Orrefors Glass

2020717() 2020728() 休業日:23日(木)

11:00 19:00

於:しぶや黒田陶苑

https://www.kurodatoen.co.jp/exhibition/202007170728/

《共催》 ギャラリー北欧器

http://hokuouki.com/index.html


新型コロナウィルス感染拡大防止の為、本展では案内状掲載外にも追加作品をホームページ上でご紹介しておりますので、ご覧ください。

※掲載作品の中にはご売約となっている作品もございます。

※今後の政府・東京都の政策方針により変更になることがございます。

◇無断転載、再配信等は一切お断りします。

<しぶや黒田陶苑HP>

https://www.kurodatoen.co.jp/

<Facebook>

https://ja-jp.facebook.com/ShibuyaKurodatoen  

<Instagram>

https://www.instagram.com/shibuya_kurodatoen/

<Twitter>

https://twitter.com/kurodatoen_

<黒田草臣ブログ>

https://01244367.at.webry.info/

京橋 魯卿あん (しぶや黒田陶苑・京橋店)

104-0031 中央区京橋2-9-9 ASビルディング1

営業時間:11:0018:00

定休日:日曜日・祝日

TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704

E-Mail : info@kurodatoen.co.jp