【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品】~酒器~ 作品紹介

雨が降り土が柔らかくなると“この時を待ってました!”とばかりに草花がグングンと根を伸ばし、大地に根付き、胸を張って立っているような気がする私です。
会場奥の当苑お庭の緑も昨日からの雨に負けず生き生きと葉をひろげ気持ちよさそうに見えます。

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会場

さて、会期を延長して7月7日まで開催する事になりました【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展】

本日はその中から酒器に的を絞ってご紹介させて戴こうと思います。



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11:三輪休和 萩焼酒盃
穏やかな枇杷色の素地に、薄っすらと白萩釉が掛かっている。
その柔らかな丸味を帯びた形の正面には雨のベールが掛かったような釉垂れ。
見込み側面には水滴の様な形に抜けた掛け残しの火間が覗く。
ざっくりとした荒い土肌、釉の濃淡による景色、軽快な削りの高台。
掌で転がしながら、大切に育てたくなる。

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25:濱田庄司 琉球窯赤繪盃
鉄分を多く含み、焼くと黒っぽくなる沖縄独特の砂色の土にはやや口を反らせ、皮鯨のように沖縄のチョコレート色の土を用いて口縁に口紅を施している。
落ち着きある赤絵で盃の周囲を交互に配された菱形が印象的に目に飛び込んでくるが、よく見ると様々な色で色を付けた部分を囲って全体を引き締めている。
特に青と黄の高台まで流れた釉をそのままに囲っているのが、大変自由な大らかさを感じて面白い。
全体に入った貫入や、高台周りの黄みを帯びた透明釉も味わい深い。
素朴で豊かな雰囲気の盃となっている。

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22:岡部嶺男 絵志野盃
たっぷりと大きな盃には、厚みを持って志野釉が掛けられている。
その志野釉の下には、轆轤で形作った後、かきべらのようなもので鋭く削り成形されたような鋭いエッジが隠れるように浮かび上がって見えてくる。
大胆に入る鉄絵の筆は、この季節に見ると雨傘に見立てた大きな葉っぱのよう。
緋色に染まる先生の指痕も嬉しい。
裏を返すと、キリッとした削りの高台がまた違う顔を見せる。

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42:鈴木藏 志野徳利
やや小振りの徳利には細かく縦に鉄釉の縞が入っている。
その上からその縞柄を透かせて掛けられた志野釉はこんがりと良く焼けて、肩や高台周りの薄付の部分はカリッとした緋色が出ている。
表面には所どころ、柚子肌のようになっている。
覗いた時に見える口の内側まで縞が続く、丁寧なお仕事も嬉しい。






流石、巨匠の逸品作品ばかり……。
堂々たるその姿は、外の大雨など何のその。
雨に喜ぶお庭の草花を優しく見守っているような落ち着きを感じます。

あと一週間ほど展示が続きます。
ご都合があいましたら、どうぞお立ち寄りくださいませ。



尚、図録掲載作品に関しましては、オンライン展示会【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展】にて作品をご覧戴けます。
併せてお愉しみ下さいませ。
また、掲載以外にも店内には一部追加作品なども御座います。
どうぞお愉しみくださいませ。





(葉)




 【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展】 
Exhibition :  The Grand Masters of Showa Era
開催期間:2020年6月22日(月) ~ 2020年7月7日(火)
Exhibition : June 22 to July 7, 2020
休業日:6月28日(日)、7月2日(木)
今後の政府・東京都の政策方針により内容が変更になることがございますのでご留意ください。
*The schedule is subject to change depending on the policy of Japan government.

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 京橋 魯卿あん 
Rokeian
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