緑・みどり・ミドリ 「織部 小山智徳展」より

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これから梅雨、という時期ですがここ数日の東京は汗ばむ程の暑さ。久しぶりのお休みに近所の公園をマスクを外し散策していると、木々の緑の香りの強さに驚かされました。一口に「緑」と言っても葉の種類、光を透かしたもの、深い木立の奥のもの、さらには苔や羊歯など実に複雑なグラデーションを含んでいる自然の「緑」。そんな緑を見ていると必ず思い出すのが小山智徳先生の織部です。



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軸:加藤唐九郎先生
花入:小山智徳先生 織部瓶子(No.30)
花:山紫陽花・鉄線



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今回瓶子を数本出品された小山先生。織部の瓶子には鉄線と山紫陽花を活けました。



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山紫陽花


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鉄線

季節は梅雨から夏へ。小振りな紫陽花と、まさにこれから柔らかな花(花弁ではなくガクですが)を開く鉄線。大きく肩の張った瓶子は所々にその色を変え、静かに花を受け入れます。

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No.30 織部瓶子   詳細はこちら

薪での焼成に強くこだわり、登り窯で窯焚を続けてこられた小山先生。織部焼のなかでも特に発色の安定しにくい緑釉は、本作のように一つとして同じように色を留めず、変化する一瞬の様を焼き付けます。その躍動感が生命力へと転化し、作品の魅力となる織部焼。こうしたシンプルな造形の作品でも独特の力強さを感じます。


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No.22 織部窯変水指   詳細はこちら



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No.13 織部平向付揃 五   詳細はこちら





_DSC2603.jpg花入:No.33 赤織部瓶子
花:月見草・土佐水木

赤織部の瓶子には月見草と土佐水木の葉を。夕刻から咲きのぼることからこの名が付いたという月見草。「富士には、月見草がよく似合ふ。」という太宰の有名な一節でも知られています。瓶子の口は小さく、こうした枝ものを活ける際にも自然に姿が決まります。



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No.33 赤織部瓶子   詳細はこちら



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No.28 青織部誕生佛香炉   詳細はこちら


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No.35(左)・No.36(右) 弥七田織部獅子香合   詳細はこちら




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書:小山冨士夫先生 「無」
花入:小山智徳先生 鉄釉花入(No.43)
花:破れ傘



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特徴的な大きな葉が茎を抱くように広がる「破れ傘」。見る度にそのネーミングの見事さに唸ってしまいます。活けたのは十字の姿の面白い花入。直線の造形に対して流れるような鉄釉の動きが生きています。小山先生の花入は決して主張しすぎず、そっと花を引き立てるもの。花を活けて完成するようなものばかりです。



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No.43 鉄釉花入   詳細はこちら




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No.42 青織部花指   詳細はこちら


今回はこうした状況で小山先生の在廊も叶いませんでした。先生のブログを拝見すると直接皆様にお会いできない為か、細かに作品の説明を書いて下さっていました。

( 小山智徳先生ブログはこちら http://dohousi.net/?p=7108

冗談を交えながら、やきものの話になるとすっとまじめな目つきになる小山先生。今年はお会いできないのが残念ですが、作品を通じて織部の面白さを皆様と共に語らえれば幸いに存じます。

会期は今週土曜13日まで。木曜も営業しております。


また今回はオンラインでも全作品をご紹介しております。ぜひこちらもご高覧下さい。

【小山智徳展】オンライン展示会ページ


皆様のご来苑を心よりお待ち申し上げております。




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【織部 小山智徳展】

2020年6月8日(月) ー 2020年6月13日(土)
11:00 - 19:00
於:しぶや黒田陶苑





(巻)


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