【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品】~2週目~ 作品紹介

気付けばあと二日で今年の折り返し地点となりました。
すっかり梅雨の雨と気だるい湿気に翻弄される毎日ですが、ふと夜空を見上げると、靄のかかった雲の向こうに思いがけず美しい細い細い三日月が見えたりして心洗われるような時を過ごしたりしました。

会場 辰秋.jpg会場


さて、先週より開催しております【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品】
今週も引続き展示しております。
落ち着いた店内を一周すれば、どこか雨上がりの静かな、ホッとしたような気分を感じていただけるかと思います。
本日も、会場に並ぶ作品の中から、いくつかご紹介させて戴きます。


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33:金重陶陽 備前三角花入
「土味のよさ、窯変の妙」を主眼に作陶を進め、それまで低迷していた備前焼を気品ある芸術品へと高めたとしたと言われる陶陽先生。
本作品は、陶陽先生がお使いになられた窯の中でも、一番手前の変化の富んだ作品が取れる特等席で焼かれたもの。
緩やかに引き上げられた後、三角形に整えられた花入には、カセたような表情や、濡れたような深く赤い土色、胡麻が降ったような窯変、艶っぽい部分など様々な表情を見せている。それが出しゃばり過ぎずに落ち着きある品を保っている。
何とはなしに下から箆で掻き上げたような筋が入っていたり、畳付すぐ上に一筋書いたアクセントも添えられて大変に美しい。
お花を活ければ、その緑や花色も凛と浮かび上がるよう。

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1-3.jpg1:川喜田半泥子 茶碗
土そのものを生かして引き上げられたようなお茶碗。
迷うことなく引き上げられたような轆轤目、大きく残る砂粒、気持ちよく削られた高台周囲の縮緬皺、土が千切れたような口縁の山の凹み、どれもが、その瞬間の先生の息遣いや動きのリズムまでも感じさせるよう。
飾らない、先生のお人柄までも伝わってくるよう。

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34-3.jpg34:十一代 三輪休雪 鬼萩わり高台茶碗
大きなお茶碗の高台は華が開くように十字に切られたやや高さのある割高台。
掌いっぱいになる大きさにも関わらず、そこまで重みは感じない。
十一代 休雪先生が作られた鬼萩は、荒い砂を滑らかな土に混ぜて作られている。
その表情ある土上には、真っ白な萩釉が掛けられ、その間に見島土による黒化粧が覗いている。

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41:塚本快示 青白磁盃
清らかな白藍色の盃は、お尻の先が尖っている。
一回一回、注いだら呑み干すまでは手から離すことは出来ない。
こんな風に底がとがったりしているために、受けたお酒を飲み干すまで下に置けない盃を「可杯(べくさかずき、べくはい)」と言い、その飲み方を「可飲(べくのみ)」と言うのだそう。
どんどん蒸し暑くなるこれからの季節なら、小さな升の中に氷を一杯に入れてお尻を刺して立たせておくのもキーンッと冷たい一杯が戴けていいかもしれない。

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3-3.jpg3:川喜田半泥子 茶杓 銘 ぶきやう
上から真っすぐ見下ろすと、節上が大きく右に曲がってる。
櫂先裏のたどたどしい削りも味わい深く、また「ぶきやう」と言う銘にも納得の何だか微笑ましい愛情溢れるお茶杓であることを感じる。

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40-6.jpg40:黒田辰秋 茶杓 銘 笹舟
こちらは上にご紹介した茶杓とは打って変わって、シャープな作り。
剣先形と言われる尖った露先が丸く大きく撓められた雰囲気は「笹舟」と言う銘そのもの。
半分皮を剥がした節下や、その裏側の削りも面白い。
細くシンプルな形の中にも、様々な表情が窺え、見れば見るほど細かなところまで追求してみたくなる。




今回は、やきものから漆や硝子に至るまで幅広い作品を展示しております。
お茶杓なども普段はなかなか数多くを並べての展示がございません。
そのか細い中にも命宿るような力を感じます。
どうぞ細部に至るまで、ご高覧戴けましたら幸いに存じます。


尚、図録掲載作品に関しましては、オンライン展示会【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展】にて作品をご覧戴けます。
併せてお愉しみ下さいませ。
また、掲載以外にも店内には一部追加作品なども御座います。
どうぞお愉しみくださいませ。






(葉)






 【ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展】 
Exhibition :  The Grand Masters of Showa Era
開催期間:2020年6月22日(月) ~ 2020年7月7日(火)
Exhibition : June 22 to July 7, 2020
休業日:6月28日(日)、7月2日(木)
今後の政府・東京都の政策方針により内容が変更になることがございますのでご留意ください。
*The schedule is subject to change depending on the policy of Japan government.







 京橋 魯卿あん 
Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
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