「育てる」やきもの 『唐津 矢野直人展』より

長雨の合間に真夏のような陽射し。仕方がないとはいえマスク姿はどうにも暑さに堪えられず、ここ数年の猛暑・酷暑を考えると少し憂鬱な心持になります。

そんな季節に心地よい涼風のような清々しい作品が唐津から届きました。
『唐津 矢野直人展』。昨日15日よりいよいよ始まりました。

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軸:柳宗悦先生 「黙」
花入:矢野直人先生 唐津花入
花:姫百合 半夏生 空木(ウツギ)

さっと付けた動作がそのまま形として生きている耳も見所となっている花入には、初夏の花を生けました。
半夏生の爽やかさは矢野先生の清々しい作風に良く似合います。
緑のよく映える落ち着いた釉調です。


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姫百合



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半夏生



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空木



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50-5.jpgNo.50 唐津花入  詳細はこちら



「唐津期待の若手」と呼ばれてきた矢野先生も今年で44歳。もはや中堅としてその作品は幅広い焼き物ファンに支持されています。
衒いの無い端正で清潔感のある造形。古唐津への強い憧憬から生まれる土や釉薬、造形への研究。特にここ数年は殊更作家性、独創性を前面に出すのではなく、かつての名もなき素晴らしい陶工達の仕事への敬意を表すように、一見すれば非常に静かな、それでいてよくよく仔細に観察するとジワリと滲み出る矢野先生の拘りが、独特の個性となって現れるような作品を手掛けています。


作品はどれも古唐津への愛情が伺えますが、決してわざと古色を付けて見せる様なことはしません。あくまでも「今、生まれた」唐津焼です。
十分な余白を持った矢野先生の唐津は「育ててこそ」楽しめる唐津焼。削ぎ落された造形は、決して純和風な空間だけでなく、現代の住空間にも自然に馴染むものではないでしょうか。



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No.11 絵唐津茶碗  詳細はこちら



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花入:矢野直人先生 朝鮮唐津花入
花:松本仙翁 薄(ススキ)

小振りな花生は掛花生としても。打掛けた釉薬の躍動感があり、僅かな花数でも強い存在感が感じられます。
松本仙翁は花の形からも分かるようにナデシコ科。鮮やかな花弁の色に元気付けられます。


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松本仙翁


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No.49 朝鮮唐津花生  詳細はこちら


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1-1.jpgNo.1 唐津片口  詳細はこちら



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No.18 井戸徳利  詳細はこちら



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No.45 絵唐津皿揃 五  詳細はこちら



会期は20日(土)19時まで。今回も全作品オンラインで出品作品をご覧戴けます。是非ご高覧くださいませ。




【唐津 矢野直人展】

2020年6月15日(月) ー 2020年6月20日(土)
11:00 - 19:00
於:しぶや黒田陶苑





(巻)


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