魯卿あん便り~陶藝家の父 富本憲吉展 第二週

今週も京橋 魯卿あんにて富本憲吉先生の展示会を開催しております。

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『模様より模様を造る可からず』の言葉に代表されるように富本先生は一貫して自らの理想とする美しさを独学によって体現するという姿勢を貫いた。大正期のいわゆる大和時代(1913~1926)から「大和川急雨」「竹林月夜」に代表されるような故郷安堵の風景を基にした独自の模様を創り出し、これらの模様は染付の作品などで晩年にいたるまで用いられた。
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色繪香爐 二重共箱 火屋:増田三男
色繪捻徳利 共箱

代表的な模様である四弁花模様は東京時代(1926~1946)に創り出された。当時祖師谷自邸の玄関脇に植えてあった定家葛。花弁の捻りが特徴であるこの花だが、本来は5弁であるために上下左右の連続模様とすることがむずかしく、そのため4弁とし完成させた。
1936年の5月から10月にかけて九谷の北出塔次郎氏の窯での研究によって完成した色絵の技術を用い、鮮やかで流れるような自然な連続模様を創り出された。

京都時代(1946~1963)においては羊歯模様の創造が挙げられる。実際の羊歯が反時計周りに葉が開いていく様を丹念にスケッチを重ね、四葉にした上で菱形に収めることで連続模様として成立させた。

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色繪赤地金銀彩捻徳利 二重共箱

羊歯文模様とともに色絵金銀彩の完成も特筆される。1930年頃より金銀彩の技法に取り組まれていたが、金彩と銀彩の同時焼成は困難であると同時に、銀彩が酸化し黒くなってしまうことが課題となっていた。
富本先生は京都に移られてから再び研究に着手し、1952年、銀彩に白金を少量混ぜることで同時焼成に成功し、色絵金銀彩を完成させた。

「陶藝家の父 富本憲吉展」は今週の21日(土)まで開催しております。
<申>


陶藝家の父 富本憲吉展
3月9日(月)~21日(土)
      20日(金)はお休みとさせて戴きます

<お知らせ>
4月3日(月)より魯卿あんにて開催を予定しておりました
池田巖先生の展示会につきましては
日程を変更させて戴くことになりました。
楽しみにされていた方々には大変申し訳ございません。
改めて会期等が決まりましたら、ホームページなどでお知らせさせて戴きます。


京橋 魯卿あん <Rokeian at Kyobashi>
 <北大路魯山人先生作品常設>
 〒104-0031 中央区京橋2-9-9 ASビルディング1F
 営業時間:11:00~18:00
 定休日:日曜日・祝日
 TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704
 E-Mail : info@kurodatoen.co.jp
 http://www.kurodatoen.co.jp/rokeian.html

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