陶藝家の父 富本憲吉展 二週目  ~作品紹介~

新コロナウィルスによる小波で、ざわざわと心が落ち着かない日々。

そんな中、先週より始まりました『陶藝家の父 富本憲吉展』の会場では、ゆったりと静かな時間が流れます。


会場には土門拳氏による富本先生の写真が飾られています。
穏やかなお顔で、くわえ煙草……深く腰を下ろした横にはご自身の作品がズラリと並びます。
その傍らの会場には、先生がゆったりとくつろがれたお写真の中のような空間が設えてあります。

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会場
先生の資料を読んでいると、お子さん達の声が聞こえる工房の場面にはじまり、ご家族を感じさせる記述が多くあります。
作品に描かれている風景や草花も、身近な生活の場から見た周辺の家並みや、道沿いの景観、山から流れてくる川の風景、池に茂る植物、野原に咲く名もない花、雑草、お庭に咲くお花などが模様の骨格となっており、愛に溢れる先生の温かさが伝わってきます。

『陶藝家の父 富本憲吉展』は今週も引続き、ここ渋谷でお愉しみ戴けます。


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37:染附竹林月夜飾皿

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31:染付陶板
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42:染付花紋鉢 (昭和6年)
染付の筆は自製。
犬を飼われていた際は、生きた飼い犬から毛を取って筆先として使われたそう。
生毛には油気があり、絵の具がスルスルと流れ落ちるようになって便利であったという。

また、鹿の尾の毛で作られた、ダミ筆の大きな物を買って来て、その毛を分けて七本くらいの筆を作った。
こちらは水の含みがよく、柔らかいのが特徴。
あまり細かく書けないため、模様の簡略化が描くうちに自然に行われたそう。
[『無形文化財記録 工芸技術編 1 色絵磁器〈富本憲吉〉』より]

描かれた風景の中から、長閑な小鳥のさえずりや、子供たちの声、近くを流れる川のせせらぎさえも聞こえてきそう。

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34:白磁鉢
石黒宗麿「鉄絵盌」/黒田辰秋「螺鈿花文散らし吹雪」

たっぷりとした大きな蓋付の鉢に宗麿先生のお茶碗と、辰秋先生の茶器を取り合わせております。
世間を賑わす小波を諫め、穏やかな春を待ちわびるようです。




少し不安な毎日ですが、少しでも心の落ち着きを取り戻せる時間となれば幸いです。





※尚、図録、DM掲載外の作品に関しましてはご予約は承れません旨、予めご了承下さいませ。
(葉)





 陶藝家の父 富本憲吉展 
Father of Japanese Studio Pottery 
TOMIMOTO Kenkichi

 第一会場: しぶや 黒田陶苑 
開催期間:2月21日(金) ~ 3月3日(火)
※休業日:2月27日(木)、3月1日(日)ビル休館日
営業時間 11:00~19:00

1st Term: at Shibuya Kurodatoen
Friday, February 21 - Tuesday, March 3, 2020 
※Closed on Thursday February 27, and Sunday, March 15
OPEN 11:00~19:00

 第二会場: 京橋 魯卿あん 
開催期間:3月9日(月)~21日(土) 
※休業日:3月15日(日) ・20日(金) 休業
営業時間 11:00~18:00

2nd Term: at Kyobashi Rokeian
Monday, March 9 - Saturday, March 21, 2020
※Closed on Sunday, March 15, Friday, March 20
OPEN 11:00~18:00




富本憲吉
TOMIMOTO Kenkichi

【陶歴】
1886年 奈良県生駒郡安堵町に生まれる
1904年 東京美術学校図案科に入学
1908年 ロンドンに留学。ウィリアムモリスの思想やホィスラーの作品に関心を抱く
1911年 六世乾山に入門するバーナード・リーチに通訳として付き添う
1926年 柳宗悦、河井寛次郎、浜田庄司らと『日本民藝美術館設立趣意書』に連署
1936年 九谷の北出塔次郎の窯で色絵磁器の研究と制作
1944年 東京美術学校教授に就任
1950年 京都市立美術大学教授に就任
1955年 第一回重要無形文化財に認定される
    「富本憲吉作陶四十五周年記念展」を開催する
1961年 文化勲章を受章
1963年 肺がんのため死去
     遺書には“墓不要。残された作品をわが墓と思われたし”と記されていた

【History】
1886 Born in Ando Village, Nara.
1908 Studied in London, and was influenced by Wiliam Morris and James Abbott McNeill Whistler.
1911 Become a translator of Bernard Howell Leach, who came to Japan to study under OGATA Kenzan the 6th.
1926 Submitted the proposal of establishment of Japan Craft Museum with YANAGI Muneyoshi, KAWAI Kanjiro, and HAMADA Shoji
1951 Awarded the Order of Cultural Merit.
1955 Selected as a Living National Treasure in enameled porcelain.
1961 Awarded the Order of Cultural Merit.
1963 "No grave needed. Regard my works as habitant of my soul."




 京橋 魯卿あん 
 Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704
http://www.kurodatoen.co.jp/rokeian/
営業時間:11:00~18:00 定休日:日曜日・祝日
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