初夢初碗展   ~作品紹介~

新年 明けまして おめでとうございます。

今年はねずみ年。干支で言うと庚子(かのえね)と言うそうです。
「金の陽」の性質を持ち、攻撃的、強引な一面がある「庚」。
「水の陽」の性質を持ち、物事の始まりを意味し、可能性や変化を持つ。繁栄をもたらす「冨の象徴」の一面を持つ「子」。
庚子が表す意味は、新たな芽吹きと繁栄の始まり。新しいことを始めると上手くいく、と指し示しているそうです。

令和になって初めてのお正月。干支も一回りして、心機一転。
何だか気持ちの良い2020年の始まりです。

さて、5日から営業をしておりましたが、今週の金曜日より本格的な展示会『初夢初碗展』が始まります。

毎年恒例となりましたこの展示会は、現代作家さんから物故・巨匠の先生方の作品までを揃えた、年始めにふさわしい展示会です。

[和敬清寂(わけいせいじゃく)]
 すべてのお茶の心が込められていると言われるこの言葉。

「和(わ)」  お互いに心を開いて仲良くするということ。
「敬(けい)」 尊敬(そんけい)の敬で、お互いに敬いあうという意味。
「清(せい)」 清らかという意味ですが、目に見えるだけの清らかさではなく、心の中も清らかであるということ。
「寂(じゃく)」どんなときにも動じない心を保つ。

心を柔らかく、心を通わせ、深く思いあえる一年となりますように……
心を込めて、皆様をお迎えいたします。
それでは早速、作品の一部ご紹介させいて戴きます。



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会場


【物故・巨匠】

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宗麿-3.jpg石黒宗麿
梅華皮茶盌
品よく静かに立ち上がったお茶碗には、土色を感じさせるように全体的に薄く釉が掛かり、それが梅華皮へと変化している。
胴回りに入る轆轤目の輪や、口から底部にかけての梅華皮の大小のグラデーションが静かな中に感じる抑揚となって愉しませてくれる。



【現代作家】

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直木美佐
2:黒楽茶碗「滝ノ音」
正面の土を思いきり削り取り、釉を掛けてからまた拭い取ったような大変面白いお茶碗。
銘にもあるように、それは滝を流れる水が山肌を削ったような雰囲気となっている。
例年にない、斬新な作品。

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加藤亮太郎
2:織部茶碗
縦に鎬を入れたような胴には美しい織部釉が掛けられ、その微かな凹凸により濃淡の縦縞となる。
口縁には窯変し、部分的に淡い色合いとなって霧のように流れている。
深い森の中を歩くような幻想的な景色となる。

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松永圭太
2:void
白樺の樹の一部を切り出してきたような何とも不思議な佇まい。
voidとは、空虚な……のような意味を指しますが、その存在感は確かなものとなって我々に訴えかけてきます。

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まこと-3.jpg金重まこと
1:緋襷茶碗
手に取ると、そっと掌の丸みに添って心地良さを感じさせる。
優しい丸味の形に反して、大きな土粒の残や、それが掻いたような痕が入り面白い。
静かに入る緋襷の緋色も、美しい。

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佐々木-3.jpg佐々木文代
1:ドットの茶碗
当苑では初の出品となります佐々木文代先生の作品。
前田正博先生に師事し、作陶をされている佐々木先生。
本作品は、形を作られた後大きなドット柄を削り出し、黒を塗って金彩を施して焼成されている。
表面の細かな縮緬皺のようなものは、その黒と金彩の釉の縮みにより出来るのだそう。

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内田鋼一
1:引出黒茶碗
口を大きく沓形に潰したようなお茶碗の胴は、ギザギザと大きく山が削り描かれている。
そこにたっぷりの釉が掛けられ不思議な魅力を放っている。

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鈴木都
ss-2:紫志野茶碗
いつもの柔らかな感じより、ややシャープな作りになっている。
深みのある赤は紫志野へと変化し、落ち着いた雰囲気。
勢いある鉄釉の班も力強い。

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新里明士
1:光碗
天の川のような光りが、美しい光碗から流れる。
無数の穴は大小の大きさがあったり、密度の変化を付けて、より一層変化を感じられるようになっている。
三段の切り替えも、見る方向により違った雰囲気となる。

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江波冨士子
1:Il canto del uccello 鳥の歌
一碗置くだけで、その場の空気が洗い流されたように清々しいものとなる。
小さなお花や葉っぱ、木の実を付けた蔦の様な可愛らしいモチーフが網状に広がっていく。
美しい影までも、作品の一部としてご覧戴けたら嬉しい。
お抹茶の緑が入ると、より一層、この可憐な草花が生き生きと見えてきそう。

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小西潮
1:レース箔茶碗
こちらは小西先生の硝子のお茶碗。
今回は箔も入って、華やかさがプラスされている。

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今泉毅
2:氷裂文茶碗
氷を叩き砕いたような氷裂文のお茶碗。
氷の中にバラの花を閉じ込めたようなその柄は、神秘的で何とも美しい。

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堀-2.jpg堀一郎
2:瀬戸黒茶碗
黒の中にも様々な変化を持ったお茶碗。
沸々と大きな梅皮華のような変化を持った部分は艶のない、ややマットな仕上がり。
釉が流れるような部分は艶のあるシットリトした仕上がりに。
一碗の中で多くの表情を愉しめる。

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見附1-3.jpg見附正康
1:赤絵細描小紋面取茶碗
六角形に面取りされたお茶碗には、今まで以上に細かな柄が規則正しく描き込まれている。
口縁内側にも一周、細かな鎖柄が描かれ、裏を返すと、通常は見えない高台周りにも羽のような柄が放射状に描かれている。

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見附2-4.jpg2:赤絵細描小紋茶碗
丸い形状は、口の部分だけ柔らかな四角形になっている。
茶碗を返すと、煌びやかなドレスのような美しい図柄が広がって見える。






皆様の大切に過ごす一瞬一瞬を、より心を潤わせることができる一年になりますよう、スタッフ一同精一杯、頑張ります。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します。









※尚、図録、DM掲載外の作品に関しましてはご予約は承れません旨、予めご了承下さいませ。
(葉)




 初夢初碗展 
Exhibition of Chawan
開催期間:2020年1月10日(金) ~ 2020年1月14日(火)
Exhibition : January 10 to January 14, 2020
11:00~19:00

出品予定作家(敬称略五十音順)
伊藤秀人 / 今泉毅 / 内田鋼一 / 江波冨士子(硝子)/ 大塚茂吉 / 隠﨑隆一
加藤亮太郎 / 金重? / 菊池克 / 小西潮(硝子) / 佐々木文代 / 鈴木都
瀬戸毅己 / 田中佐次郎 / 直木美佐 / 新里明士 / 堀一郎 / 前田正博
松永圭太 / 丸田宗彦 / 見附正康 / 矢野直人 / 若尾経
他物故巨匠作家

※第二部として2020年1月20日(月)~28日(火)「魯卿あん」(京橋店)にて『茶碗特集展』(物故・巨匠作家作品)を開催致します。
※現代作家の新作茶碗展示販売は「しぶや黒田陶苑」での展示のみですので、ご注意くださいませ。休業日:1月26日(日)





 京橋 魯卿あん 
Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
TEL: 03-6228-7704 FAX: 03-6228-7704
http://www.kurodatoen.co.jp/rokeian/
営業時間:11:00~18:00 定休日:日曜日・祝日




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