『金重巖作品展』 ~作品紹介~

続けての台風の到来、そしてまた次の台風が近づいています。
先日のブログにも登場した多摩川は、途中途中の堰きに流されてきた多くの小枝などが引っ掛り水が濁っています。
何事もなく日常を取り戻したかのように感じますが、まだまだ元に戻ったとは言い切れません。
そんな中、我が家の庭先に目をやると、次の春に向けて水仙の若い芽が顔を出し始めていました。
強い風、叩きつける雨にも負けず“生きる”生命力に、ただただ圧倒される朝となりました。

さて佐次郎タイフーンが過ぎ去った、ここ「しぶや黒田陶苑」では、今週の金曜日から『金重巖作品展』が始まります。
以前、作品について伺ったところ「作品は作っているわけじゃないんです。作らされているんです。」と仰った言葉が印象的です。
こんなものを作ってやろう……という事ではなく、天や神のようなものが体を通って、自然と形になる……という少し神秘的な感じ。
御土に触れる資格があるかを自身に問うところから一日を始められる。という、先生の言葉にも表れているかもしれません。
今回は、ハッと身震いするほどの美しい色を放つ、壷と、先生らしい素朴な雰囲気の漂うお茶碗に集中して作品を作られました。


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会場


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33(図29):粉引茶碗
女性の掌にも納まる小振りなお茶碗。
深い色味の土に、柔らかな粉引が掛けられ、所々粉引を掻いたところに琥珀色の釉が施されている。

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28(図24):粉引茶碗
こちらも上と同じタイプのお茶碗。
本作品は掻き落とした部分は無いですが、石ハゼが見え静かな面白さがある。

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19(図17):青釉壷
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22(図21):青釉壷
淡い白藍色の壷は穢れを知らない清らかさ。
微かに残る轆轤目の波のリズムは水の波紋のようだし、
肩の辺りに施されたテクニックにより、釉が薄くなって少し黄味がかって見える所は、水中から見た光の様にも見える。

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17(図15):青釉壷
こちらも美しい白藍色。
両肩の下を痩けさせた動きのある造りは、巖先生の作られる作品の中では、かなりの躍動感ある作品ではないでしょうか。

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10(図8):青釉壷
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24(図22):青釉壷
口造りを楕円に押しつぶしたような作りの壷と、筒型のどの部分だけ膨らんだような壷。
ターコイズブルーの美しい色に、目の覚めるようなコバルトブルーの釉が流れます。
浅い色のブルーは少し窯変し、複雑な色味に変化し、紫や青緑、黄緑っぽい色が見え、孔雀の羽のようにも見える。

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8(図6):青釉壷
こちらは全体的にマットなターコイズ色。
マットな質感が、また他と違って面白い。

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1:青釉壷
こちらは壷として作られた作品に蓋を付けたもの。
13㎝の胴の膨らみに高さも14㎝ほど。
小振りで楚々とした印象となる。








見ていると、唯々清らかな気持ちにさせてくれる作品の数々です。
金重陶陽(人間国宝)を祖父に、金重道明(無形文化財)を父に持つ巖先生。
備前土の作品はなくとも何よりもまず「土」のことを考え作陶される先生の作品の根底には、土を大切にする備前作家として、そして何よりも金重家の土に対する愛情を感じます。
ふっくらと肉厚の柔らかな先生の作品を存分にお愉しみくださいませ。







※尚、図録、DM掲載外の作品に関しての事前のご予約は承れません旨、予めご了承下さいませ。
(葉)





金重巖作品展
Exhibition of KANESHIGE Iwao
開催期間:10月25日(金) ~ 10月29日(火)
Exhibition : October 25 to October 29, 2019
営業時間:11:00~19:00


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金重巖 
KANESHIGE Iwao
【陶歴/ History】
1965年 岡山県生まれ
       父金重道明に師事
1995年 独立
       しぶや黒田陶苑「金重道明一門展」に出品
        岡山ギャラリー碧苑にて個展
2003年 しぶや黒田陶苑にて個展
2004年 画廊文錦堂にて金重有邦・巖 二人展
2007年 岡山天満屋にて個展
2008年 しぶや黒田陶苑にて個展
2010年 しぶや黒田陶苑にて個展

1965 Born into one of the famous Yakimono families in Bizen, Okayama.
   Studied ceramic art under his father Michiaki Kaneshige who was the first son of Toyo Kaneshige.
1995 Became independent.
   In the same year, he joined the exhibition named Michiaki Kaneshige and his family produced by Shibuya Kurodatoen.
He has been holding solo and group exhibitions at our gallery space since 2003.




京橋 魯卿あん
Rokeian
〒104-0031 中央区京橋2-9-9
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