書は人なり  『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』より

日本美術特有の文化に「箱」の価値を重んじるというものがあります。

それは単なる作品保護、作品証明書という意味だけでなく、その作品の重要性、特質を所有者が価値付けるというレベルにまで達している文化とも言えます。伝来の多い名物の道具にはその時々の所有者が道具の格に応じた箱を其々に作らせ、何重にも入れ子にして大切に保管されてきました。道具を鑑賞すると共に、箱までもその鑑賞対象となり、箱を保護する為の外箱というものも一般的な程です。

近代、綺羅星の如く輝いた陶芸作家達も、作品だけでなくその箱へも制作物としての意識を働かせてきました。自らのキャリア、納めるお客様、発表する美術商と様々な要因を考慮し、その時々に箱を変化させています。
特にその箱書は言語を介さない陶芸作品において、唯一言語を持って作者の心に触れられる箇所でもあります。

「書は人なり」と言いますが、まさにその言葉通り箱書の文字に向かうと作家の息遣いがより鮮明に感じ取れるものです。
本日は現在開催しております『ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展』より数点の作品と共にその箱書をご紹介致します。ぜひそこに巨匠たちの姿を思い浮かべて戴けましたら幸いです。


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黒田辰秋 螺鈿花文散らし吹雪  (布 志村ふくみ)




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岡部嶺男 鼠志野茶碗




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加藤唐九郎 朝鮮唐津茶入 銘 布滝




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河井寛次郎 花手扁壷


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荒川豊藏 瀬戸黒茶垸




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山田山庵 黒 銘 山路


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ひとりたのしむ 昭和巨匠陶藝逸品展 The Grand masters of Showa era
2019年6月7日(金) ~ 18日(火)   
※定休日:13日(木)



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