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<<   作成日時 : 2018/12/07 23:58   >>

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暖冬と思える今年の冬。エルニーニョ現象の影響が大きいようですが、地球の温暖化により氷河や北極・南極の氷が解けている事も問題になっています。1901-2010年の約100年の間に19cm海面が上昇したという調査結果もあり、暖かくて助かると喜んでばかりもいられないのが現実。それでも、木々は葉を落とし、冬に咲く花は開き、四季のある日本では寒さ以外に季節を感じることが叶うのはありがたいものです。


『漆芸 太田修嗣 展』の初日を迎えました。物静かな太田先生。毎年、先ほどまでいらしたのに、姿が見えないので、外に出られたかな…と店内を探すと、そっと窓辺に佇んでいらっしゃいます。そんな控えめな先生がお作りになる作品、どこか先生に似て声高に主張をせず、静かに存在感を放っています。


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太田先生の様々な朱色のお椀がズラリと並びます。

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片口・茶托・皿そして、使いやすそうなレンゲも。

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へぎ板という作品。木の自然のカーブや表面のざらざらした質感が野趣を感じます。

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ショーケースの中にも、作品が並びます。

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隣の展示スペースには、次週12月14日(金) 〜 2018年12月25日(火)に開催する『ひとりたのしむ 昭和陶藝逸品展』
の一部、伊藤秀人先生、鈴木治先生、河本五郎先生の作品を棚に展示しています。

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ショーケースには、巨匠の茶碗もお出ししていますので、一足お先にご覧いただけます。

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今週の花




大らかな富本憲吉先生の書。
そして、これまた気持ちの良いほど大胆に筆の走った濱田庄司先生の扁壷。

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見慣れた枝ぶりではなく、細く伸びやかなロウバイの若い枝。それでも、しっかり晩秋の名残の黄色く色づいた葉と
春の息吹を予感させる蕾の混在した姿を見せています。

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寒菊の小さな葉が見事な紅葉を見せ、思わず目が留まります。

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漆工芸は工程毎に分担する分業制が一般的。ですが、太田先生は原木の選定から木地作り〜上塗りまでお一人でなさいます。そのことからも、先生の漆芸に対するポリシーを窺い知ることができます。
最初から、この世界に入ったのではないため、周りの職人の方々に比べて後発でいらした先生、人の倍以上働くことで経験をカバーされたのだと。その頃に仕事を選ばず何でも自ら進んでおやりになった経験あってこその現在でいらっしゃるのです。

昨年、先生の洗朱の器を幸運にも我が家の食器棚に収めることができました。それはそれは美しい朱で、眺めて良し、盛りつけて良しというお気に入りとなっています。
更に今年は、別の朱にも心惹かれています。

南北朝時代からの僧兵集団の寺であった根来寺。僧侶たちが寺の什器として作った、そこから名が付いた根来。
屈強な僧侶たちが使用するのに耐えると思うと、気品を漂わせる中にある種の威風というか頑強さといった風情を併せ持っているのも納得がいきます。
秀吉をも恐れさせた鉄砲を所持し武装していた根来衆たちが作り、使っていたそれら。やがて、秀吉の天下統一の野望のもと、焼き討ちにあった根来寺。

ハレにふさわしい鮮やかな朱に対し、落ち着きのある暮色のような根来。黒漆で何回も塗り重ね、最後に一回 朱漆を塗ったもの。使い込むうちに、朱漆の下の黒漆が少しづつ現れて趣のある色合いに変化していく。
根来寺と僧兵達の隆盛と行く末が根来の持つ性質というか性格と重なるようで、自分の気持ちに磁力をもって迫りくるのです。
根来寺の歴史を思い、強さを持ちつつ、脆弱さをからめた美を根来に見るからなのでしょうか。



※ 濱田庄司 10 扁壷 \250,000



(藤)




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