flavor of the art: 昭和陶藝逸品作品集 ~主役の余白~








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 流麗なフォルム、巧みな絵と艶やかな色彩、
みているとリズムやメロディを感じさせる“奏でる”意匠、
それらは
この白のためにあるのではないか。
主役は余白にある。
そう感じたのは昨年の今頃、「菊池寛実記念 智美術館」にて十四代酒井田柿右衛門展を拝見したときのこと。閉館間際の美術館は来客者が私だけであったので、静かな空間のなかで集中力も高まり、殊更うたれた。
白の美しさが迫ってきたのだ。
甘露をまとったようなみずみずしい白は、光によってやわらげにも凛としてもみえた。
ポーチドエッグをのせたホワイトアスパラガスのソテーがうかんだ、たっぷりトリュフオイルをかけたこの季節の御馳走だ。卵の白身とアスパラガス、どちらの白もすこぶる旨い。

 濁手(にごしで)とよばれるこの美しい白磁の素地は初代柿右衛門があみだしたといわれており、
初代から四代までの時代17世紀頃にはマイセン窯や景徳鎮など広く海外にまで影響を与えるほど人々を魅了させていた。
その後は残念なことに衰退し久しく途絶えてしまっていたのだが、
十二代、十三代柿右衛門は濁手の復興に尽力、苦労の末、1954年に濁手の作品を発表させた。
柿右衛門の特徴と誇れる白が再び確立されたのだ。
1971年には濁手の技術が重要無形文化財の総合指定を受ける。







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 虫と花。
一対の濁手花瓶は十三代柿右衛門の代表作。
宮内庁に一対、「菊池寛実記念 智美術館」に一対、他に昆虫文のみ一点、計五点しか存在しないといわれていた逸品でしたが、この一対に巡りあうことができました。


 花を数えたところ、二十四。
菊、槿、蓼、菊、アザミ、竜胆、水仙、紫陽花、オオヤマレンゲなどなど
お客様に花の名を教えていただきながら、鑑賞したひとときはとても楽しかったです。



(梅香)











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             ひとりたのしむ
              
          昭和陶藝逸品展

             2009 3.27|fri.|→4.07|tue.|
              *4/2(木)はお休みをいただきます。
                             http://www.kurodatoen.co.jp/current_exhibition/index.html

加藤唐九郎 金重素山 加守田章二 川喜田半泥子 栗木達介 
北大路魯山人 辻清明 富本憲吉 中里無庵 浜田庄司 藤原建
三輪休和  三輪壽雪  八木一夫       十三代酒井田柿右衛門










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→3/28(土)より「鵜の目、鷹の目」にて
 「 昭和陶藝逸品作品集」の魅力を深くご紹介いたします。

→「鵲巣居 3月号」
http://www.kurodatoen.co.jp/monthly-jakusokyo/index.htm

→黒田草臣ブログ
http://01244367.at.webry.info/

→今後の展示会
http://www.kurodatoen.co.jp/current_exhibition/future.html







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しぶや黒田陶苑http://www.kurodatoen.co.jp/